講演情報
[P15-08]活動に対する自己効力感に着目し外出範囲拡大を認めたパーキンソン病利用者の一症例
*西久保 聖人1、横濱 集1、江屋 一洋2 (1. 北樹会病院 つきさっぷ通所リハビリ、2. 北樹会病院)
キーワード:
自己効力感、外出、パーキンソン病
【はじめに,目的】
生活期リハビリテーション(以下リハ)では身体機能のみならず活動・参加への介入が重要であるが、身体機能改善が実際の外出行動に結びつかない場合も少なくない。今回、身体機能改善後も外出範囲の拡大が限定的であったパーキンソン病(以下PD)を有する通所リハ利用者に対し、活動に対する自己効力感に着目した介入を実施した結果、外出範囲の拡大を認めたため報告する。
【症例紹介、評価結果と問題点】
61歳女性で通所リハ利用開始前7か月前にPD(Hoehn & Yahr StageⅡ)と診断された。要支援2で通所リハ2-3時間型を週2回利用していた。初期評価では、Berg Balance Scale(以下BBS)が23点、6分間歩行距離(以下6MWD)が280m、活動・参加評価としてのLife-Space Assessment(以下LSA)が38点であり、「1人で外に出るのは不安」との発言が聞かれた。利用開始8か月時点ではBBSが48点、LSAが54点となった。また、この時点で自己効力感の評価としてModified Gait Efficacy Scale(以下mGES)を評価し36点であった。最終的に「不安はないです」との発言が聞かれるようになり、「地下鉄駅まで歩けるようになったので地下鉄を利用して買い物に行きたい」と外出に対して意欲的な発言を認めた。
【介入内容と結果】
通所リハ利用開始時は立位バランス練習および歩行練習を中心に実施した。利用開始8か月以降はmGESを用いて活動場面において自己効力感の低い動作を抽出し、坂道歩行、段差昇降、屋外歩行、公共交通機関利用を想定した動作練習により成功体験の獲得を図った。利用開始14か月時点ではBBSが49点、LSAが70点、mGESが60点となった。LSAでは、レベル4が12点から24点となり、当初介助を要した活動が自立となった。またレベル5は0点から10点となり、公共交通機関利用を含む外出範囲の拡大を認めた。
【考察】
本症例では身体機能改善に伴いBBSおよびLSAの改善を認めたが、その後BBSが大きく変化しない中でもLSAの改善を認めたことから、活動・参加レベルの変化には身体機能以外の要因が関与したと考えられた。また、「1人で外に出るのは不安」といった発言やmGESの結果から、活動場面における自己効力感の低下が活動・参加に影響していたと考えられた。そこで、活動場面における自己効力感の低い動作を抽出し、その内容に即した動作練習を実施した結果、成功体験を通じて活動場面に対する自己効力感向上に繋がり、外出範囲の拡大および自立度向上に寄与したと考える。
【倫理的配慮、説明と同意】
本発表に際し、本人へ趣旨を説明し同意を得た。個人情報保護に十分配慮した。
生活期リハビリテーション(以下リハ)では身体機能のみならず活動・参加への介入が重要であるが、身体機能改善が実際の外出行動に結びつかない場合も少なくない。今回、身体機能改善後も外出範囲の拡大が限定的であったパーキンソン病(以下PD)を有する通所リハ利用者に対し、活動に対する自己効力感に着目した介入を実施した結果、外出範囲の拡大を認めたため報告する。
【症例紹介、評価結果と問題点】
61歳女性で通所リハ利用開始前7か月前にPD(Hoehn & Yahr StageⅡ)と診断された。要支援2で通所リハ2-3時間型を週2回利用していた。初期評価では、Berg Balance Scale(以下BBS)が23点、6分間歩行距離(以下6MWD)が280m、活動・参加評価としてのLife-Space Assessment(以下LSA)が38点であり、「1人で外に出るのは不安」との発言が聞かれた。利用開始8か月時点ではBBSが48点、LSAが54点となった。また、この時点で自己効力感の評価としてModified Gait Efficacy Scale(以下mGES)を評価し36点であった。最終的に「不安はないです」との発言が聞かれるようになり、「地下鉄駅まで歩けるようになったので地下鉄を利用して買い物に行きたい」と外出に対して意欲的な発言を認めた。
【介入内容と結果】
通所リハ利用開始時は立位バランス練習および歩行練習を中心に実施した。利用開始8か月以降はmGESを用いて活動場面において自己効力感の低い動作を抽出し、坂道歩行、段差昇降、屋外歩行、公共交通機関利用を想定した動作練習により成功体験の獲得を図った。利用開始14か月時点ではBBSが49点、LSAが70点、mGESが60点となった。LSAでは、レベル4が12点から24点となり、当初介助を要した活動が自立となった。またレベル5は0点から10点となり、公共交通機関利用を含む外出範囲の拡大を認めた。
【考察】
本症例では身体機能改善に伴いBBSおよびLSAの改善を認めたが、その後BBSが大きく変化しない中でもLSAの改善を認めたことから、活動・参加レベルの変化には身体機能以外の要因が関与したと考えられた。また、「1人で外に出るのは不安」といった発言やmGESの結果から、活動場面における自己効力感の低下が活動・参加に影響していたと考えられた。そこで、活動場面における自己効力感の低い動作を抽出し、その内容に即した動作練習を実施した結果、成功体験を通じて活動場面に対する自己効力感向上に繋がり、外出範囲の拡大および自立度向上に寄与したと考える。
【倫理的配慮、説明と同意】
本発表に際し、本人へ趣旨を説明し同意を得た。個人情報保護に十分配慮した。
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