講演情報

[P11-05]回復期リハビリテーション病棟スタッフを対象とした就労支援勉強会の取り組み

*遠藤 栞1、水口 剛司1、牧 芳昭1 (1. 鵜飼リハビリテーション病院 リハビリテーション部)
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キーワード:

回復期、就労支援、スタッフ教育

【はじめに】障害者の法定雇用率の段階的引き上げにより雇用機会の拡大が期待される中,2025年10月には就労選択支援事業が創設されるなど,就労支援体制の整備が進められている.全国の回復期リハビリテーション病棟入院患者のうち,発症前に就労していた患者が15.8%,退院後就労予定のある患者は14.3%と報告されており,回復期入院中から就労支援に取り組む意義は大きい.就労支援には関連機関との連携や社会資源の活用が必要であり幅広い知識が求められるが,これらの知識は外部研修会への参加や実際の支援経験を通じて習得されることが多く,学習機会の差からスタッフ間で理解度に差が生じる可能性がある.そこで今回,リハビリテーションスタッフの就労支援に関する理解度向上を目的に勉強会を実施し,前後での理解度および反応の変化について報告する.
【実践内容】回復期リハビリテーション病院の1病棟に所属するリハビリテーションスタッフ32名を対象に就労支援に関係する知識の理解度について事前アンケートを実施した.内容は就労支援制度,利用までの流れ,就労支援機関の支援内容について理解度を5段階のリッカート尺度(全く知らない,あまり知らない,どちらともいえない,ある程度知っている,よく知っている)で回答するものとした.その後,事前アンケート結果から理解度が低い項目を中心にした内容の勉強会を実施し,参加者のみ事後アンケートを行った.事後アンケートは同項目に加え,「よくわからなかった点,今後さらに知りたい内容」を自由記載で聴取した.
【成果や課題】事前アンケートの回答率は97%(31名)であり, 1-3年次54.8%(17名),4-6年次19.4%(6名),7年次以上25.8%(8名)であった.勉強会参加者は当日勤務していたスタッフ10名であり, 1-3年次70%(7名),4-6年次0%(0名),7年次以上30%(3名)であった.アンケート結果は,「ある程度知っている」と回答した割合として,制度については22.6%から40%,利用までの流れや手順については22.6%から60%,支援内容については22.6%から40%へ増加した.事後アンケートの自由記載では,「基礎的な部分の理解が深まった」「就労支援機関についてさらに知りたい」との意見がみられた.
【今後の展望】本取り組みにおいて、就労支援に関する制度や流れを中心とした勉強会を行ったことで理解の促進に繋がったと考えられる.特に「ある程度知っている」と回答した層の増加は,就労支援に関する知識の整理および理解の深化に寄与したことが示唆される.一方で就労支援の実践には多職種連携や地域資源の活用が不可欠であり,今後も教育機会の提供が必要である.
【倫理的配慮】本報告は対象職員へ調査結果の取り扱いについて説明したうえで承諾を得,回収したデータは個人を識別できないよう匿名化した.

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