講演情報

[P2-10]JACSIS/JASTIS研究を活用した地域理学療法研究ネットワークの構築

*藤井 一弥1、香田 将英1、田淵 貴大1 (1. 東北大学大学院医学系研究科 公衆衛生学分野)
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キーワード:

地域理学療法、大規模調査、研究ネットワーク

【はじめに】
地域理学療法学では、地域住民の生活、社会参加、健康増進、介護予防、健康格差、地域施策を含む多面的な実践が求められる。一方で、これらの実践を研究として検証し、地域での支援や施策につなげるためには、多様な生活背景を有する住民を対象とした大規模データを活用し、臨床や地域実践で生じる課題を研究課題として整理することが重要である。JASTIS研究は2015年から、JACSIS研究は2020年から毎年実施されている全国インターネット調査であり、毎年16−79歳の男女約3万人を対象に約500項目の情報を継続的に収集している。
【実践内容または活動内容】
本発表では、JACSIS/JASTIS研究の概要、調査項目、データ活用の流れを紹介し、地域理学療法学領域における活用可能性を報告する。本研究基盤では、COVID-19、孤独・孤立、災害、生成AIの利用実態など、その時々の社会問題や新たな健康課題に関連した調査項目を迅速に設定し、全国規模で実態を把握できる点に特徴がある。地域理学療法領域においても、フレイル、身体活動、社会参加、生活習慣、社会経済状況、主観的ウェルビーイング等の項目を用いた研究課題の設定が可能である。また、回答者の郵便番号情報を活用することで、地域特性等と個人レベルの健康指標を連結した解析も可能であり、地域環境と健康・生活機能の関連を検討する基盤としても活用できる。
【成果や課題】
JACSIS/JASTIS研究は、全国規模で継続的に実施されている大規模調査基盤であり、理学療法士や保健医療福祉職が関心を有する介護予防、健康増進、健康格差、地域施策に関連する研究課題を検討し得る。特に、地域で活動する専門職が日々の実践の中で感じている課題を、全国規模の調査データを用いて検討できる点に意義がある。また、本研究は特定の専門領域に限定されず、多様な実践者・研究者が、それぞれの関心や現場課題に基づいて参画できる開かれた研究プロジェクトである。一方で、インターネット調査であることによる選択バイアスなどに留意が必要である。
【今後の展望または結論】
今後は、理学療法士、保健医療福祉職、行政、研究者が協働し、地域課題に基づく研究テーマや調査項目を設定することで、JACSIS/JASTIS研究を地域理学療法学の発展に資する研究基盤として発展させたい。本発表を通じて、地域理学療法領域における共同研究参画者を募り、多様な視点を取り入れた研究ネットワークの形成を目指す。
【倫理的配慮、説明と同意】
本発表は、JACSIS/JASTIS研究の概要および研究基盤の活用可能性を紹介するものであり、個人を特定可能な情報は取り扱わない。なお、JACSIS/JASTIS研究はプロジェクト代表者が所属する機関の倫理審査委員会の承認を受けて実施されている。

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