講演情報
[O5-03]訪問リハビリテーションへの応用を見据えた理学療法士関与による遠隔ECGスクリーニング実装の試み
*川端 純平1、伊藤 晃1、土本 真1、小山 樹1 (1. 株式会社ジェネラス リハビリテーション・予防医学研究部門)
キーワード:
訪問リハビリテーション、循環器リスク管理、ウェアラブルECG
【はじめに】
在宅・訪問リハビリテーション場面における循環器リスク管理は地域理学療法の実践課題である。遠隔心臓リハビリテーションは在宅・施設型で同等効果が示されつつあるが(McDonagh et al., 2023)、理学療法士(PT)の実装プロセスへの関与に関する記述は不十分である(Parvin et al., 2025)。本報告は、独立行政法人国際協力機構(JICA)プログラムのもとバングラデシュで実施した地域心疾患スクリーニング事業を通じ、PTが専門的判断を担うことで専門職不在でも持続可能な遠隔ECG体制を構築できる可能性と、その知見の国内在宅リハへの応用可能性を示す。
【実践内容または活動内容】
2025年9月〜12月、JICA「共創×革新プログラムQUEST」採択事業として計3回の現地渡航調査を実施した。PTは多職種チームの一員として機器選定・システム改修を含む事業全体に主体的に関与した。第1回では経皮的冠動脈インターベンション(PCI)術後患者8名に対し運動負荷安全性評価とデバイス装着部位の臨床的判断を担当。第2回では非都市部で2日間・計127名を対象とした検診イベントのプロセス構築と現地スタッフへの手技指導を実施。第3回では現地スタッフの自立的な検診実施を検証した。共創パートナー企業と協働しウェアラブルECGデバイスおよびクラウドITシステムを活用した。
【成果や課題】
PCI術後患者で異常波形(T波逆転・ST上昇・不整脈等)の検出に成功し現地医師より有用性評価を得た。地域検診では127名中13名(約10%)に心疾患関連所見が検出され早期リスク発見への寄与が示唆された。約10分の指導で95%以上のスタッフが自立操作可能となり、PT関与による初期標準化が持続可能な運用体制構築に寄与することが確認された。課題はクラウド自動アップロードの未整備、緊急波形対応体制の未確立、読影教育およびフィードバック手段の標準化である
【今後の展望または結論】
PTが実装初期に関与し手順を標準化することで専門職不在でも持続可能な体制構築が可能であることが示された。訪問リハ・訪問看護場面でPT・看護師等が簡易ECG測定を実施し一次情報を医師へ提供する体制は、在宅療養者の循環器リスク管理の効率化と重篤化予防に寄与しうる。今後は正式な精度検証と実践知の国際的還元サイクルの構築が課題である。
【倫理的配慮、説明と同意】
本報告はJICA採択事業の実施記録に基づく実践報告であり個人が特定できない既存データのみを使用している。実施機関の規定に照らし倫理審査委員会への付議は不要と判断した。参加者には事前に説明し同意を得た。
在宅・訪問リハビリテーション場面における循環器リスク管理は地域理学療法の実践課題である。遠隔心臓リハビリテーションは在宅・施設型で同等効果が示されつつあるが(McDonagh et al., 2023)、理学療法士(PT)の実装プロセスへの関与に関する記述は不十分である(Parvin et al., 2025)。本報告は、独立行政法人国際協力機構(JICA)プログラムのもとバングラデシュで実施した地域心疾患スクリーニング事業を通じ、PTが専門的判断を担うことで専門職不在でも持続可能な遠隔ECG体制を構築できる可能性と、その知見の国内在宅リハへの応用可能性を示す。
【実践内容または活動内容】
2025年9月〜12月、JICA「共創×革新プログラムQUEST」採択事業として計3回の現地渡航調査を実施した。PTは多職種チームの一員として機器選定・システム改修を含む事業全体に主体的に関与した。第1回では経皮的冠動脈インターベンション(PCI)術後患者8名に対し運動負荷安全性評価とデバイス装着部位の臨床的判断を担当。第2回では非都市部で2日間・計127名を対象とした検診イベントのプロセス構築と現地スタッフへの手技指導を実施。第3回では現地スタッフの自立的な検診実施を検証した。共創パートナー企業と協働しウェアラブルECGデバイスおよびクラウドITシステムを活用した。
【成果や課題】
PCI術後患者で異常波形(T波逆転・ST上昇・不整脈等)の検出に成功し現地医師より有用性評価を得た。地域検診では127名中13名(約10%)に心疾患関連所見が検出され早期リスク発見への寄与が示唆された。約10分の指導で95%以上のスタッフが自立操作可能となり、PT関与による初期標準化が持続可能な運用体制構築に寄与することが確認された。課題はクラウド自動アップロードの未整備、緊急波形対応体制の未確立、読影教育およびフィードバック手段の標準化である
【今後の展望または結論】
PTが実装初期に関与し手順を標準化することで専門職不在でも持続可能な体制構築が可能であることが示された。訪問リハ・訪問看護場面でPT・看護師等が簡易ECG測定を実施し一次情報を医師へ提供する体制は、在宅療養者の循環器リスク管理の効率化と重篤化予防に寄与しうる。今後は正式な精度検証と実践知の国際的還元サイクルの構築が課題である。
【倫理的配慮、説明と同意】
本報告はJICA採択事業の実施記録に基づく実践報告であり個人が特定できない既存データのみを使用している。実施機関の規定に照らし倫理審査委員会への付議は不要と判断した。参加者には事前に説明し同意を得た。
コメント
コメントの閲覧・投稿にはログインが必要です。ログイン
