講演情報

[O5-04]介護保険領域での介入により、活動・参加に改善を認めた脊椎炎術後の一症例

*山本 航平1、垣内 健佑1 (1. イムス札幌リハビリテーション病院 リハビリテーション科)
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キーワード:

リハビリテーション会議、目標設定、ICU入室歴

症例報告
【はじめに、目的】
 黄色ブドウ球菌菌血症による多発腫瘍ならびに椎体炎(C5-7,Th8-11,L2-5)のため34日間のICU管理を含む急性期治療後、当院回復期リハビリテーション病院を経て自宅退院した脊椎炎術後廃用症候群(椎弓切除術)の利用者に対して訪問リハビリテーション(以下訪門リハ)を実施し、心身機能や活動、参加に変化が見られたため報告する。
【症例紹介、評価結果と問題点】
 65歳男性。身長171㎝、体重47.8kg、BMI16.3kg/m²。妻、母親と戸建てに3人暮らし。病前生活はADL自立、会社員、車運転あり、趣味はゴルフ。要介護4、訪門リハ1回40分間で週2回、通所リハビリテーション(以下通所リハ)週5回、訪問入浴を利用。自宅内用の歩行器・特殊寝台・随所に手すり等をレンタル。
 初期評価:MMSE30点。意思表出可能でリハには能動的。Demandは「外歩きが安全に行えるようになりたい。飛行機で旅行に行きたい。」Barthel Index(以下BI)70点(歩行10点)。FAI0点。5回立ち上がり検査は実施不可。下肢MMT股関節屈曲3/3、膝関節伸展3/2、足関節背屈3/2。足クローヌスは両側陽性。Life Space Assessment(以下LSA)は8点、妻のZarit介護負担尺度は17点。
 病態は痙性四肢麻痺に加えて、ICU入室歴を含む長期入院生活により全身性の筋力低下が生じ、自宅内ADLに支障を来していると考えた。
【介入内容と結果】
 介助下での立位歩行練習や床上動作練習から開始し、歩行距離を漸増していった。3ヵ月目で屋外独歩が見守りで可能となり、妻と近所を散歩するようになる。この地点で2分間ステップテストを追加実施し74回。6か月目で雪道での屋外歩行練習を開始、シャワー浴動作が確立し訪問入浴利用が終了、7ヶ月目でバスによる外出練習を実施し、注意点を本人や妻へ伝えた。8か月目で家族とバスで外出、9ヵ月目では一人でバスに乗って眼科受診をしている。また、3ヵ月に一度リハビリテーション会議(以下リハ会議)を開催し、リハの目標や進捗状況の確認、多機関での様子の共有を図る場を設けた。
 最終評価:要介護1。体重55kg、BMI18.8kg/m²。BI100点。FAI16点。5回立ち上がり検査は7”97秒、下肢MMT股関節屈曲5/5、膝関節伸展5/5、足関節背屈5/4。2分間ステップテストは90回。LSA58点、妻のZarit介護負担尺度は7点。
【考察】
 ICU入室歴があり難渋も予測されたが、退院翌日から訪問リハや通所リハが開始となり、シームレスに介護保険サービスへ移行し、リハ資源を提供し続けた事が本人の心身に有益であったと考える。加えて、目標設定を自宅内の移動→屋外歩行訓練レベル→屋外歩行自立レベル→公共交通機関の利用と細分化し、それらをリハ会議を通して本人や多機関と共有しながら進めたことも有効であったと考える。
【倫理的配慮、説明と同意】
 利用者のプライバシー保護に配慮した。発表にあたり、利用者に説明し書⾯にて同意を得た。

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