講演情報
[P6-06]当院通所リハビリテーション利用者におけるLSAとTUGの転倒予測能の検討
*土井 康平1 (1. きじま在宅介護センター)
キーワード:
LSA、転倒、通所リハビリテーション
【目的】
通所リハビリテーションにおいて、転倒予防のための評価指標として身体機能評価のみならず、実際の生活空間や地域における活動範囲の把握が重要とされている。特に生活空間評価指標であるLife-Space Assessment(LSA)は、屋内外の移動範囲や地域活動性を反映し、社会参加や生活自立度を包括的に評価できる指標である。一方で、転倒リスク評価にはTimed Up and Go test(TUG)などの身体機能評価が広く用いられているが、生活空間と実際の地域活動との関連性や転倒予測能については十分に検討されていない。本研究の目的は、通所リハビリテーション利用者においてLSAおよびTUGが3か月以内の転倒発生に与える影響を明らかにし、生活空間という地域生活に密接した指標の転倒予測因子としての有用性を検討することである。
【方法】
対象は当院通所リハビリテーション利用者52名とした。除外基準として重度認知機能低下および施設入居者を除外した。評価項目はLSA、TUG、過去転倒歴とし、3か月間の転倒発生の有無をアウトカムとした。統計解析はEZRを用い、群間比較にはMann-Whitney U検定およびFisherの正確確率検定を用いた。またLSAおよびTUGの転倒予測能を検討するためROC解析を実施し、AUCおよびカットオフ値を算出した。有意水準は5%とした。
【結果】
対象者のうち3か月以内に転倒を認めたのは15名、転倒なしは37名であった。LSAは転倒群で有意に低値を示した(p=0.0005)。TUGでも転倒群で有意に高値を示した(p=0.001)。過去転倒歴は3か月以内転倒発生と有意な関連を認めた(p=0.004)。ROC解析の結果、LSAの転倒予測能はAUC=0.810(95%CI:0.689–0.931)であり、カットオフ値は49.5点であった。またTUGの転倒予測能はAUC=0.782(95%CI:0.627–0.937)であり、カットオフ値は21.35秒であった。
【考察】
本研究の結果より、LSAおよびTUGはいずれも3か月以内の転倒と有意に関連し、一定の予測能を有することが示された。特にLSAはAUCが0.81と良好な判別能を示し、身体機能指標であるTUGと同程度の転倒予測能を有する可能性が示唆された。このことは、転倒リスク評価において身体機能のみならず、実際の生活空間の広がりという行動範囲の評価が重要であることを示していると考えられる。また過去転倒歴も有意な関連を示しており、既往歴と生活機能の双方を考慮した包括的評価の必要性が示唆された。
【結論】
LSAおよびTUGは通所リハビリテーション利用者における3か月以内の転倒予測に有用であり、特にLSAは生活空間評価として地域生活における転倒リスク把握に有効である可能性が示された。
【倫理的配慮、説明と同意】
対象者には、研究⽬的、⽅法、参加は⾃由意志で拒否による不利益はないこと、個⼈情報の保護について、⽂書と⼝頭で説明を⾏い、書⾯にて同意を得た。
通所リハビリテーションにおいて、転倒予防のための評価指標として身体機能評価のみならず、実際の生活空間や地域における活動範囲の把握が重要とされている。特に生活空間評価指標であるLife-Space Assessment(LSA)は、屋内外の移動範囲や地域活動性を反映し、社会参加や生活自立度を包括的に評価できる指標である。一方で、転倒リスク評価にはTimed Up and Go test(TUG)などの身体機能評価が広く用いられているが、生活空間と実際の地域活動との関連性や転倒予測能については十分に検討されていない。本研究の目的は、通所リハビリテーション利用者においてLSAおよびTUGが3か月以内の転倒発生に与える影響を明らかにし、生活空間という地域生活に密接した指標の転倒予測因子としての有用性を検討することである。
【方法】
対象は当院通所リハビリテーション利用者52名とした。除外基準として重度認知機能低下および施設入居者を除外した。評価項目はLSA、TUG、過去転倒歴とし、3か月間の転倒発生の有無をアウトカムとした。統計解析はEZRを用い、群間比較にはMann-Whitney U検定およびFisherの正確確率検定を用いた。またLSAおよびTUGの転倒予測能を検討するためROC解析を実施し、AUCおよびカットオフ値を算出した。有意水準は5%とした。
【結果】
対象者のうち3か月以内に転倒を認めたのは15名、転倒なしは37名であった。LSAは転倒群で有意に低値を示した(p=0.0005)。TUGでも転倒群で有意に高値を示した(p=0.001)。過去転倒歴は3か月以内転倒発生と有意な関連を認めた(p=0.004)。ROC解析の結果、LSAの転倒予測能はAUC=0.810(95%CI:0.689–0.931)であり、カットオフ値は49.5点であった。またTUGの転倒予測能はAUC=0.782(95%CI:0.627–0.937)であり、カットオフ値は21.35秒であった。
【考察】
本研究の結果より、LSAおよびTUGはいずれも3か月以内の転倒と有意に関連し、一定の予測能を有することが示された。特にLSAはAUCが0.81と良好な判別能を示し、身体機能指標であるTUGと同程度の転倒予測能を有する可能性が示唆された。このことは、転倒リスク評価において身体機能のみならず、実際の生活空間の広がりという行動範囲の評価が重要であることを示していると考えられる。また過去転倒歴も有意な関連を示しており、既往歴と生活機能の双方を考慮した包括的評価の必要性が示唆された。
【結論】
LSAおよびTUGは通所リハビリテーション利用者における3か月以内の転倒予測に有用であり、特にLSAは生活空間評価として地域生活における転倒リスク把握に有効である可能性が示された。
【倫理的配慮、説明と同意】
対象者には、研究⽬的、⽅法、参加は⾃由意志で拒否による不利益はないこと、個⼈情報の保護について、⽂書と⼝頭で説明を⾏い、書⾯にて同意を得た。
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