講演情報
[P15-10]病期の異なるパーキンソン病患者に対し通所リハビリテーションを通じて活動および参加に変化を認めた2症例
*内藤 正喜1、金藏 満百合1 (1. 鶴巻温泉病院 リハビリテーション部)
キーワード:
パーキンソン病、通所リハビリテーション、活動・参加の変化
【はじめに】
地域在住のパーキンソン病(PD)者では,疾患進行に伴う運動症状や生活範囲の狭小化に対し,地域生活を見据えた継続的な支援が求められる.しかし,通所リハビリテーション(通所リハ)におけるPD者へ支援報告は少なく,低頻度介入が活動・参加に及ぼす影響は十分に明らかではない.今回,病期の異なるPD者2名に週1回の通所リハを実施し,参加・活動に変化を認めたため報告する.
【症例紹介】
症例1はHoehn and Yahr(HY)stageⅠの50歳代後半,男性.罹病期間8年,要支援1.初期評価は,脚伸展筋力体重比(脚伸展筋力)左右1.4Nm/kg,Timed Up and Go Test(TUG)8.71秒,Short Physical Performance Battery(SPPB)10点,MDS-UPDRS PartⅢ17点であった.HOPEは「歩行中の躓きをなくしたい」「運動習慣を身につけたい」であり,近隣住民にはPDであることを知られたくない意向を有していた.
症例2はHYstage Ⅳの70歳代後半,女性.罹病期間14年,要介護2.脚伸展筋力は右1.39・左1.24 Nm/kg ,TUG 9.18秒,SPPB 8点,MDS-UPDRS PartⅢ 51点であった.HOPEは「在宅生活を続けたい」であり,複数の通所サービスを中断した経緯があった.
【介入内容・結果】
通所リハを週1回70分,8か月間実施した.内容は個別的な運動介入,自主練習支援および生活支援を行った.また,両症例は同時間帯に利用し,相互に情報交換を行っていた.症例1は歩行中の躓きが軽減し,自主練習が定着した.最終評価は脚伸展筋力が右1.66,左1.78Nm/kg,TUG 9.32秒,MDS-UPDRS ,SPPB 12点,PartⅢ 29点と改善を示した.また,歩容と歩数へのフィードバックを通じて散歩を自主練習に取り入れた.夏季に歩行頻度が減少するも自身で自主練習量の調整をするようになった.症例2は,自宅内転倒後に歩行補助具を用いた動作練習へ変更した.最終評価は,脚伸展筋力が右1.13・左0.96Nm/kg,TUG12.9秒,SPPB7点,MDS-UPDRS PartⅢ55点と身体機能の低下を認めた.一方,近隣への外出や旅行が再開され,活動範囲の拡大を認めた.本人から「短時間でしっかり運動できて安心する」「自分の価値観に合っている」と発言があり,通所リハを継続することができた.
【考察】
早期PDの症例1では,個別的な運動介入や自主練習支援により,運動習慣形成や身体機能改善につながった可能性がある.進行期PDの症例2では,身体機能は低下したものの,個別的かつ継続的な関わりと生活支援により活動・参加に変化を認めた.週1回の通所リハであっても,病期や価値観に応じた支援により,地域生活の継続や行動変容を支援できる可能性が示唆された.
【倫理的配慮】
症例からは通所リハビリテーション利用開始時に,臨床研究への包括同意を得ている.本症例報告にあたり,当院の臨床研究倫理審査小委員会の承認を得た(承認番号:640).
地域在住のパーキンソン病(PD)者では,疾患進行に伴う運動症状や生活範囲の狭小化に対し,地域生活を見据えた継続的な支援が求められる.しかし,通所リハビリテーション(通所リハ)におけるPD者へ支援報告は少なく,低頻度介入が活動・参加に及ぼす影響は十分に明らかではない.今回,病期の異なるPD者2名に週1回の通所リハを実施し,参加・活動に変化を認めたため報告する.
【症例紹介】
症例1はHoehn and Yahr(HY)stageⅠの50歳代後半,男性.罹病期間8年,要支援1.初期評価は,脚伸展筋力体重比(脚伸展筋力)左右1.4Nm/kg,Timed Up and Go Test(TUG)8.71秒,Short Physical Performance Battery(SPPB)10点,MDS-UPDRS PartⅢ17点であった.HOPEは「歩行中の躓きをなくしたい」「運動習慣を身につけたい」であり,近隣住民にはPDであることを知られたくない意向を有していた.
症例2はHYstage Ⅳの70歳代後半,女性.罹病期間14年,要介護2.脚伸展筋力は右1.39・左1.24 Nm/kg ,TUG 9.18秒,SPPB 8点,MDS-UPDRS PartⅢ 51点であった.HOPEは「在宅生活を続けたい」であり,複数の通所サービスを中断した経緯があった.
【介入内容・結果】
通所リハを週1回70分,8か月間実施した.内容は個別的な運動介入,自主練習支援および生活支援を行った.また,両症例は同時間帯に利用し,相互に情報交換を行っていた.症例1は歩行中の躓きが軽減し,自主練習が定着した.最終評価は脚伸展筋力が右1.66,左1.78Nm/kg,TUG 9.32秒,MDS-UPDRS ,SPPB 12点,PartⅢ 29点と改善を示した.また,歩容と歩数へのフィードバックを通じて散歩を自主練習に取り入れた.夏季に歩行頻度が減少するも自身で自主練習量の調整をするようになった.症例2は,自宅内転倒後に歩行補助具を用いた動作練習へ変更した.最終評価は,脚伸展筋力が右1.13・左0.96Nm/kg,TUG12.9秒,SPPB7点,MDS-UPDRS PartⅢ55点と身体機能の低下を認めた.一方,近隣への外出や旅行が再開され,活動範囲の拡大を認めた.本人から「短時間でしっかり運動できて安心する」「自分の価値観に合っている」と発言があり,通所リハを継続することができた.
【考察】
早期PDの症例1では,個別的な運動介入や自主練習支援により,運動習慣形成や身体機能改善につながった可能性がある.進行期PDの症例2では,身体機能は低下したものの,個別的かつ継続的な関わりと生活支援により活動・参加に変化を認めた.週1回の通所リハであっても,病期や価値観に応じた支援により,地域生活の継続や行動変容を支援できる可能性が示唆された.
【倫理的配慮】
症例からは通所リハビリテーション利用開始時に,臨床研究への包括同意を得ている.本症例報告にあたり,当院の臨床研究倫理審査小委員会の承認を得た(承認番号:640).
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