講演情報
[P2-07]中高年者の生涯学習プログラムへの参加が地域ボランティア活動へ及ぼす影響
*大和田 明宣1、阿部 廣二2、堀内 隆仁3、児玉 謙太郎4 (1. 元東京都立大学 元プレミアム・カレッジ、2. 青山学院大学情報メディアセンター、3. 東京都立大学 健康福祉学部、4. 東京都立大学 大学教育センター)
キーワード:
生涯学習プログラム、地域ボランティア活動、インタビュー調査
【はじめに、目的】本研究は退職後のシニア世代が、近年増加傾向にあるシニア対象の生涯学習プログラムに参加することで、地域のボランティア活動に対する意識の変化や、如何にその後の人生に対する考え方が再構築され、健康やQOLに変化が起こるかを明らかにすることを目的とした。中高年期を迎えるシニア世代では、退職等により生活の変化を経験する。こうした状況において、生涯学習プログラムへの参加やそれに伴う新たな出会いは、その後の社会的な関わりや生活習慣にも大きな影響を与えると考えられる。地域ボランティア活動への参加からその実態を明らかにする。本研究では、インタビュー調査を通して、生涯学習プログラムがシニア世代の地域ボランティア活動への意識、健康・QOLに与える影響について検討した。【方法】生涯学習プログラムの修了者に対するアンケート調査を行い、地域のボランティア活動に参加している調査対象者4名を抽出し半構造化面接によるインタビューを実施した。インタビューでは生涯学習プログラムに参加した理由、生涯学習への参加が地域ボランティア活動へ影響した内容や、地域ボランティア活動で得たこと感じたこと、今後の計画の有無等を確認していった。得られたインタビューデータについて逐語録を作成し、質的研究手法であるM-GTAに沿った分析から概念の抽出を行った。【結果】分析の結果から、対象者らは生涯学習プログラムへ実際に参加することで、地域で活動するボランティアの存在を知り、さらには関わるメンバーとの繋がりが出来たことが明らかとなった。地域でのボランティア活動に参加することで、地域での人との関わりが新たに生まれたこと、活動を通じて自治体や地域のネットワークとの繋がりが増えたこと、さらには活動が継続されるために必要なことについて考える意識が生まれたことなどが確認された。地域の中で活動を続ける理由として、地域の繋がりの維持や自らの健康に対する不安を少なくすることを挙げる事例もあった。 【考察】対象者らは生涯学習を経験する過程で、新たな出会いや知見を得ていた。ゼミナールの担当教員からの学びに対する具体的な指導や、ゼミナール参加者との意見交換のプロセスで、新たな価値観と接することで、地域のボランティア活動に参加する切っ掛けを得ることが出来ており、活動を継続することの重要性の意識も醸成されていた。これらのことから、地域在住高齢者が生涯学習プログラムに参加することがボランティア活動を通じて、地域の新たな居場所作りや健康・QOLに対する一定の効果が期待されると考察された。地域の活動を継続するためには自治体との関わりは重要であり、お互いに影響し合う仕組みも求められる。 【倫理的配慮】インタビューは、東京都立大学プレミアム・カレッジの倫理審査に基づいて実施しており、データは個人が特定できない形で活用し、分析後にはデータの廃棄を実施した。
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