講演情報

[O1-04]訪問リハビリテーションを利用する重度要介護高齢者において死亡や入院による終了に影響を及ぼす要因

*大沼 剛1、木田 亮輔1、北城 花音1、阿部 勉1 (1. リハビリ推進センター株式会社 板橋リハビリ訪問看護ステーション)
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キーワード:

訪問リハビリテーション、終了理由、要介護

【目的】近年では入院日数の減少に伴い,重度要介護状態の訪問リハビリテーション(訪問リハ)利用者が増加している.しかし,重度要介護状態の利用者において在宅生活が困難になる要因やその理由は十分に明らかになっていない.そこで本研究は,訪問リハ重度要介護高齢者の終了理由とその要因を明らかにすることを目的とした.【方法】対象は2005年9月1日~2024年12月31日の間に訪問リハを新規に利用開始した1123名の中で,訪問開始時に要介護3~5の重度要介護状態であった利用者397名とし,訪問リハ終了理由によって死亡・入院群とその他群の2群に分けて比較した。対象者の基本情報として年齢,性別,要介護度(開始時,初回更新時),主疾患,併存疾患,利用開始から初回更新までの期間などをカルテ,指示書から収集した.統計解析は,正規性の検定を行った後,2群間の比較としてMann-WhitneyのU検定,χ二乗検定を行った.また,死亡や入院により終了となった要因を探るため,脳血管疾患の有無,認知症の有無,骨関節疾患の有無,転倒による骨折の有無,糖尿病の有無,心疾患の有無,呼吸器疾患の有無,がん疾患の有無,神経筋疾患の有無を独立変数,年齢,性別,訪問継続期間を調整変数としたロジスティックス回帰分析を行った.加えて,疾患別の死亡や入院の理由を検討するためχ二乗検定を行った.【倫理的配慮、説明と同意】本研究はヘルシンキ宣言に基づき計画され,対象者には調査研究目的の情報活用に関する説明を口頭および書面にて行い,同意を得た.なお本研究は後方視的研究であり,当社ホームページにてオプトアウトの機会を確保した.【結果】重度要介護状態で訪問を開始した利用者397名のうち,死亡や入院により終了となった利用者は220名(54.6%)であった.死亡や入院による終了となった要因を探るため,死亡や入院により終了したかを従属変数,疾患の有無を独立変数としたロジスティック回帰分析を行った結果,がん[Odds ratio(OR): 2.953, 95%Confidence intervals(CI): 1.385 – 6.296, p<0.005],神経筋疾患[OR: 2.754, 95%CI: 1.327 – 5.716, p<0.07]の2つの要因が抽出された.また,死亡や入院の理由を疾患別でχ二乗検定で比較した場合,脳血管疾患を有している場合は脱水やその他,認知症や骨関節疾患を有している場合は老衰,呼吸器疾患やがんを有している場合は病状の悪化,神経筋疾患を有している場合は肺炎や病状の進行で有意な差が認められた.【考察】本研究では,訪問リハを利用する重度要介護者の終了理由とその要因について実態を調査した.その結果,死亡や入院により訪問リハを終了となった要因として,がんや神経筋疾患の罹患の有無が抽出された.また,疾患別に終了理由の詳細を比較した結果は疾患特性がある可能性が考えられた.したがって,重度要介護者には,疾患特性に応じて死亡や入院を予防する必要がある可能性が示された.

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