講演情報

[P16-08]要支援・軽度要介護者における睡眠満足度と閉じこもりの関連

*中窪 翔1、小野 玲2、宇田 和晃2、中川 威3,2、野口 泰司4,2、小松 亜弥音5,2 (1. 国立長寿医療研究センター 老年学・社会科学研究センター デジタルヘルス研究チーム、2. 国立長寿医療研究センター 老年学・社会科学研究センター 老年社会科学研究部、3. 大阪大学 大学院人間科学研究科、4. 浜松医科大学 医学部健康社会医学講座、5. 大阪公立大学 生活科学研究科 生活科学専攻 講師)
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キーワード:

睡眠満足度、閉じこもり、要支援・軽度要介護者

【はじめに、目的】要支援・軽度要介護認定者では、外出頻度の低下や閉じこもりが生活機能低下や重度化につながる重要な課題である。睡眠は高齢期の心身機能や日中活動性と関連する生活習慣因子であるが、要支援・軽度要介護者において、睡眠時間や睡眠満足度が閉じこもりとどのように関連するかは十分に明らかではない。本研究では、要支援・軽度要介護認定者を対象に、睡眠時間および睡眠満足度と閉じこもり相当との関連を横断的に検討した。【方法】対象は、軽度要介護者と家族を対象とした「寄り添い調査」の郵送調査に回答した要支援・軽度要介護認定者1,346名とした。睡眠時間は「4.9時間以下」「5.0–6.0時間」「6.1–7.0時間」「7.1時間以上」に分類し、「6.1–7.0時間」を参照群とした。睡眠満足度は「非常によい」「かなりよい」「かなりわるい」「非常にわるい」の4群とし、「かなりよい」を参照群とした。閉じこもり相当は、週1回以上外出していない者と定義した。睡眠時間および睡眠満足度と閉じこもり相当との関連を検討するため、両者を同時に投入したロジスティック回帰分析を行った。調整変数は年齢、性別、調査年度、独居、身体機能困難、疼痛、抑うつとした。【結果】最終調整モデルの解析対象者は1,108名であった。睡眠満足度が「非常にわるい」者では、「かなりよい」者と比較して閉じこもり相当のオッズが高かった(OR 2.50、95%CI 1.23–5.07、p=0.011)。一方、「非常によい」および「かなりわるい」では有意な関連を認めなかった。睡眠時間については、「6.1–7.0時間」と比較して、いずれのカテゴリーも閉じこもり相当との有意な関連を認めなかった。【考察】要支援・軽度要介護認定者において、閉じこもり相当は睡眠時間の長短よりも、睡眠満足度の極端な不良と関連していた。睡眠満足度が「非常にわるい」ことは、身体機能困難や抑うつを考慮しても、閉じこもりを伴う生活状態を反映する可能性がある。一方で、横断研究であるため因果関係は判断できず、睡眠満足度の低下が閉じこもりの原因であるとは解釈できない。【結論】要支援・軽度要介護認定者では、睡眠時間ではなく、睡眠満足度の極端な不良が閉じこもり相当と関連していた。地域理学療法において、閉じこもりリスクを把握する際には、身体機能や抑うつに加えて、主観的な睡眠満足度にも着目する意義があると考えられる。【倫理的配慮、説明と同意】本研究は、筆頭演者が所属する施設の研究倫理審査委員会の承認を受けて実施した。対象者には研究の目的、個人情報の保護、研究参加の任意性について説明し、回答をもって同意を得た。

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