講演情報
[P10-10]Mini-BESTest反応的姿勢制御(前方)の関連因子の検討~カットオフ値による介入指標の検討~
*清水 輝太1,2、堀口 怜志1,2、井尻 朋人2、鈴木 俊明3 (1. リハビリ特化型デイサービス リファイン、2. 医療法人寿山会 喜馬病院 リハビリテーションセンター、3. 関西医療大学)
キーワード:
Mini-BESTest、反応的姿勢制御、転倒予防
【はじめに、目的】高齢者の転倒の約50%は躓きによって生じ、その約45%が前方転倒であると報告されている。躓きなど予期せぬ不安定性に対してステップ動作による立ち直り戦略が生じ、転倒発生を左右する。Mini-BESTest反応的姿勢制御(前方)は、ステップ反応を評価する指標であるが、その成立に関与する因子や介入指標は明らかではない。本研究の目的は、反応的姿勢制御(前方)の関与因子を特定し、カットオフ値を算出することで課題特異的な介入ターゲットを検討することである。
【方法】対象はリハビリ特化型デイサービス利用者71名(82.5±5.9歳)とした。独歩または杖歩行者を対象とし、MMSE24点未満、体幹・下肢に疼痛を有する者を除外した。反応的姿勢制御(前方)の関与因子と考えられる支持側足関節底屈筋力、ステップ側膝関節伸展筋力・最大ステップ速度・随意的最大ステップ長を測定した。筋力は徒手筋力計にて測定し体重比を算出した。最大ステップ速度は最大ステップ長の50%距離を15秒間反復した回数、随意的最大ステップ長は身長比を採用した。反応的姿勢制御(前方)はMini-BESTestに準じて0~2点で評価し、判定2を正常群、判定0・1を非正常群として二値化した。Variance Inflation Factor(以下、VIF)で多重共線性を確認後、多変量ロジスティック回帰分析を実施し、有意因子に対してROC解析を行った。
【結果】VIFは1.18~1.77であり、多重共線性は認めなかった。多変量ロジスティック回帰分析の結果、随意的最大ステップ長(p=0.001)・最大ステップ速度(p=0.005)が、反応的姿勢制御(前方)の判定2を説明する独立因子として抽出された一方、足関節底屈筋力(p=0.375)、膝関節伸展筋力(p=0.397)は有意ではなかった。ROC解析の結果、随意的最大ステップ長のAUCは0.935、カットオフ値は身長比0.479、感度95.2%、特異度80.0%であった。最大ステップ速度のAUCは0.870、カットオフ値は13.25回/15秒、感度81.0%、特異度84.4%であった。
【考察】反応的姿勢制御(前方)は支持基底面逸脱後の立ち直り能力を評価する課題であり、単一の筋力強化にとどまらず、実際のステップを伴う複合的な動作訓練が重要である可能性が示唆された。随意的最大ステップ長・最大ステップ速度は高い判別能を示し、反応的姿勢制御を構成する重要な因子であると考えられた。
【結論】反応的姿勢制御(前方)には、随意的最大ステップ長・最大ステップ速度が関連し、その判定向上にはステップ距離の拡大や踏み出し速度向上を目的とした課題特異的な介入の重要性が示唆された。
【倫理的配慮、説明と同意】本研究は所属施設の研究倫理審査委員会の承認を得て実施し、対象者から文書による同意を得た。
【方法】対象はリハビリ特化型デイサービス利用者71名(82.5±5.9歳)とした。独歩または杖歩行者を対象とし、MMSE24点未満、体幹・下肢に疼痛を有する者を除外した。反応的姿勢制御(前方)の関与因子と考えられる支持側足関節底屈筋力、ステップ側膝関節伸展筋力・最大ステップ速度・随意的最大ステップ長を測定した。筋力は徒手筋力計にて測定し体重比を算出した。最大ステップ速度は最大ステップ長の50%距離を15秒間反復した回数、随意的最大ステップ長は身長比を採用した。反応的姿勢制御(前方)はMini-BESTestに準じて0~2点で評価し、判定2を正常群、判定0・1を非正常群として二値化した。Variance Inflation Factor(以下、VIF)で多重共線性を確認後、多変量ロジスティック回帰分析を実施し、有意因子に対してROC解析を行った。
【結果】VIFは1.18~1.77であり、多重共線性は認めなかった。多変量ロジスティック回帰分析の結果、随意的最大ステップ長(p=0.001)・最大ステップ速度(p=0.005)が、反応的姿勢制御(前方)の判定2を説明する独立因子として抽出された一方、足関節底屈筋力(p=0.375)、膝関節伸展筋力(p=0.397)は有意ではなかった。ROC解析の結果、随意的最大ステップ長のAUCは0.935、カットオフ値は身長比0.479、感度95.2%、特異度80.0%であった。最大ステップ速度のAUCは0.870、カットオフ値は13.25回/15秒、感度81.0%、特異度84.4%であった。
【考察】反応的姿勢制御(前方)は支持基底面逸脱後の立ち直り能力を評価する課題であり、単一の筋力強化にとどまらず、実際のステップを伴う複合的な動作訓練が重要である可能性が示唆された。随意的最大ステップ長・最大ステップ速度は高い判別能を示し、反応的姿勢制御を構成する重要な因子であると考えられた。
【結論】反応的姿勢制御(前方)には、随意的最大ステップ長・最大ステップ速度が関連し、その判定向上にはステップ距離の拡大や踏み出し速度向上を目的とした課題特異的な介入の重要性が示唆された。
【倫理的配慮、説明と同意】本研究は所属施設の研究倫理審査委員会の承認を得て実施し、対象者から文書による同意を得た。
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