講演情報

[P1-09]療法士1名・リハ助手2名体制による少人数制運動療法の効果
―地域包括ケア病床患者におけるSPPBの変化―

*高橋 実佑1、小林 崇邦1、三瓶 千恵1、小日向 瑞木1、清水 輝夫2 (1. 社会医療法人社団 堀ノ内病院 リハビリテーション室、2. 社会医療法人社団 堀ノ内病院 神経内科 リハビリテーション科)
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キーワード:

地域包括ケア病床、Short Physical Performance Battery、少人数制運動療法

【はじめに、目的】
当院は38床の地域包括ケア病床(地ケア)を有しており、入床者に対し療法士1名とリハ助手2名の体制で、約15分間の個別運動療法とマシントレーニングを組み合わせた少人数制運動療法を実施している。本研究ではその効果について検討した。本研究の目的は、少人数制運動療法が、地ケア患者の下肢機能改善に有効であるかを検討することである。
【方法】
2025年7月~12月に当院地ケアへ入床した患者のうち、入床時に何らかの方法で歩行可能であった35名(男性16名、女性19名、平均年齢78.8 ± 10.6歳)を対象とした。評価項目はShort Physical Performance Battery(SPPB)、握力、実用的移動能力、Barthel Index(BI)とし、入床時および退床時を比較した。また、年齢、性別、主病名、介護度、認知機能(HDS-R)、介入日数、退院先を調査した。統計解析には対応のあるt検定を用い、有意水準は5%とした。
【結果】
主病名は整形外科疾患13名、内科疾患等22名、平均介入日数は18.6日であった。退院先は自宅26名、自宅以外9名であった。
SPPBは入床時7.4 ± 2.9点から退床時9.2 ± 2.5点へ有意に改善した(p=0.0003)。また群別解析では、整形外科疾患群(6.8 ± 3.1→9.1 ± 2.0点、p=0.0003)、内科疾患等群(7.7 ± 2.9→9.3 ± 2.8点、p=0.020)、要介護群(6.2 ± 2.4→7.6 ± 2.4点、p=0.035)、要支援・介護保険非認定群(8.6 ± 3.0→10.7 ± 1.6点、p=0.002)のいずれにおいても有意な改善を認めた。握力は入床時16.6 ± 7.1kgから退床時17.3 ± 8.8kgへ増加したが、有意差は認めなかった。実用的移動能力は改善が8名、入院前と同等が16名、低下が12名であった。HDS-R平均は21.5点であり、20点以下は12名であった。
【考察】
少人数制運動療法によりSPPBは有意に改善し、整形外科疾患群だけでなく内科疾患等群、さらに要介護群においても改善を認めたことから、疾患や介護度を問わず下肢機能向上に寄与する可能性が示唆された。一方、実用的移動能力はSPPBの改善と必ずしも一致せず、安全性や認知機能などの影響が考えられた。
【結論】
療法士1名・リハ助手2名体制による少人数制運動療法は、地域包括ケア病床患者の下肢機能改善に有効であった。特に整形外科疾患だけでなく内科疾患等患者、さらに要介護患者においてもSPPBの改善を認め、限られた人的資源下における運動療法の有用性が示唆された。
【倫理的配慮、説明と同意】
対象者には研究内容を説明し、文書による同意を得た。

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