講演情報
[S1-05]地域在住高齢者における社会的つながりと外出促進プログラムの長期継続との関連
*相馬 夏月1、赤井田 将真1、森川 将徳1,2、垣田 大輔1、奥谷 卓音1、山城 由華吏3、高柳 直人3、須藤 元喜3、島田 裕之1 (1. 国立長寿医療研究センター 予防老年学研究部、2. 日本学術振興会 特別研究員、3. 花王株式会社)
キーワード:
健康増進プログラム、社会的フレイル、長期継続
【はじめに、目的】
地域在住高齢者の機能維持ひいては介護予防を目的とした様々な健康増進プログラムが展開されている。なかでも身体活動や外出行動の促進を目標とする外出促進プログラムは介護予防に働くことが示されているが、その有益性を十分に得るためには、プログラムへの長期的な参加継続が求められる。これまでプログラムの継続や脱落に関連する要因として身体機能や認知機能などが検討されてきた。一方で、社会的つながりは身体活動や運動習慣の継続と関連することが示されており、外出促進プログラムの継続要因として関与する可能性が考えられる。したがって、本研究では社会的つながりと外出促進プログラム継続との関連を検討することを目的とした。
【方法】
本研究は大規模コホート研究事業(NCGG-SGS)およびそれに付随する外出促進プログラムの65歳以上の参加者を対象とした。除外基準は介護認定を受けている者、脳卒中、パーキンソン病、うつ病、認知症の既往を有する者とした。最終的な解析対象者は2,905名であった。外出促進プログラムでは参加者に活動量計を配布し、公共施設等に設置された読み取り端末を用いて自身の身体活動状況のフィードバックを行った。プログラムへの参加状況は読み取り記録を参照し0回参加群、1–5回参加群、6回以上参加群に分類した。社会的つながりはMakizakoらによる社会的フレイルを用いて評価した。統計学的解析では多項ロジスティック回帰分析により、0回参加群を参照群として1–5回参加群および6回以上参加群となるオッズ比を推定した。調整変数は基本属性、生活習慣、歩行速度、MMSE、GDS-15とした。
【結果】
解析対象者全体の平均年齢は73.1±5.9歳、男性1,635名(56.3%)女性1,270名(43.7%)であり、0回参加群993名、1–5回参加群503名、6回以上参加群1,409名であった。多項ロジスティック回帰分析では0回参加群を参照群として、社会的フレイルは1–5回参加群との有意な関連を認めなかった一方で(OR 0.99、95%CI 0.73–1.35、p=0.963)、6回以上参加群となるオッズは有意に低かった(OR 0.63、95%CI 0.49–0.81、p<0.001)。
【考察】
社会的フレイルは外出促進プログラムへの長期的な継続に関与する可能性が示唆された。
【結論】
地域高齢者を対象とした外出促進プログラムを展開し、参加者の継続を支援するうえでは、身体機能や認知機能のみでなく、社会的フレイルを含む社会的つながりにも着目する必要がある。
【倫理的配慮、説明と同意】
本研究はヘルシンキ宣言に基づき実施し、国立長寿医療研究センターの医学倫理審査委員会の承認を得た(承認番号:1440)。対象者には研究内容を文書および口頭で説明し、書面にて同意を得た。
地域在住高齢者の機能維持ひいては介護予防を目的とした様々な健康増進プログラムが展開されている。なかでも身体活動や外出行動の促進を目標とする外出促進プログラムは介護予防に働くことが示されているが、その有益性を十分に得るためには、プログラムへの長期的な参加継続が求められる。これまでプログラムの継続や脱落に関連する要因として身体機能や認知機能などが検討されてきた。一方で、社会的つながりは身体活動や運動習慣の継続と関連することが示されており、外出促進プログラムの継続要因として関与する可能性が考えられる。したがって、本研究では社会的つながりと外出促進プログラム継続との関連を検討することを目的とした。
【方法】
本研究は大規模コホート研究事業(NCGG-SGS)およびそれに付随する外出促進プログラムの65歳以上の参加者を対象とした。除外基準は介護認定を受けている者、脳卒中、パーキンソン病、うつ病、認知症の既往を有する者とした。最終的な解析対象者は2,905名であった。外出促進プログラムでは参加者に活動量計を配布し、公共施設等に設置された読み取り端末を用いて自身の身体活動状況のフィードバックを行った。プログラムへの参加状況は読み取り記録を参照し0回参加群、1–5回参加群、6回以上参加群に分類した。社会的つながりはMakizakoらによる社会的フレイルを用いて評価した。統計学的解析では多項ロジスティック回帰分析により、0回参加群を参照群として1–5回参加群および6回以上参加群となるオッズ比を推定した。調整変数は基本属性、生活習慣、歩行速度、MMSE、GDS-15とした。
【結果】
解析対象者全体の平均年齢は73.1±5.9歳、男性1,635名(56.3%)女性1,270名(43.7%)であり、0回参加群993名、1–5回参加群503名、6回以上参加群1,409名であった。多項ロジスティック回帰分析では0回参加群を参照群として、社会的フレイルは1–5回参加群との有意な関連を認めなかった一方で(OR 0.99、95%CI 0.73–1.35、p=0.963)、6回以上参加群となるオッズは有意に低かった(OR 0.63、95%CI 0.49–0.81、p<0.001)。
【考察】
社会的フレイルは外出促進プログラムへの長期的な継続に関与する可能性が示唆された。
【結論】
地域高齢者を対象とした外出促進プログラムを展開し、参加者の継続を支援するうえでは、身体機能や認知機能のみでなく、社会的フレイルを含む社会的つながりにも着目する必要がある。
【倫理的配慮、説明と同意】
本研究はヘルシンキ宣言に基づき実施し、国立長寿医療研究センターの医学倫理審査委員会の承認を得た(承認番号:1440)。対象者には研究内容を文書および口頭で説明し、書面にて同意を得た。
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