講演情報

[P4-09]AWGS 2025の筋量基準別にみた通所リハビリテーション利用中の地域在住高齢者の特徴

*山﨑 志信1、脇田 正徳2、久保田 良3、菅 俊光4 (1. 関西医科大学総合医療センター リハビリテーション科、2. 関西医科大学 リハビリテーション学部、3. 関西医科大学香里病院 関医デイケアセンター・香里、4. 関西医科大学 リハビリテーション医学講座)
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キーワード:

AWGS 2025、通所リハビリテーション、地域在住高齢者

【はじめに、目的】
Asian Working Group for Sarcopenia 2025(AWGS 2025)では、筋量評価として、身長補正とBMI補正の2つの基準が示されている。しかし、両基準が通所リハビリテーション(通所リハ)を利用する地域在住高齢者から抽出する臨床像は明らかではない。本研究では、通所リハ利用者を対象に、両基準の該当状況で筋量低下を分類し、身体機能と6か月間の変化を検討した。
【方法】
対象は通所リハ利用者273名とした。AWGS 2025の基準に基づき、BIA法で骨格筋量を評価し、身長補正基準のみ該当(Height群)、BMI補正基準のみ該当(BMI群)、両基準で該当(Both群)、非該当群の4群に分類した。評価項目は年齢、Body Mass Index(BMI)、体組成計によるSkeletal Muscle mass Index(SMI)、徒手筋力計による体重で補正した膝関節伸展筋力(膝筋力)、Berg Balance Scale(BBS)、快適歩行速度、J-CHS基準とした。各時点で利用可能なデータを用い、各群における開始時から6か月後の群内変化をWilcoxon符号付き順位検定により検討した。また、利用開始時の値および利用6か月間の変化量をKruskal-Wallis検定により群間比較し、必要に応じて多重比較を行った。有意水準は5%とした。
【結果】
非該当群101名、Height群49名、BMI群40名、Both群83名であった。開始時では年齢、BMI、SMI、膝筋力、BBS、J-CHS基準に群間差を認めた。Height群はBMIとSMIが有意に低く、BMI群はSMIが最も高値であったが、膝筋力は非該当群より有意に低値であった。群内変化では、Height群でBMIが有意に増加したが、膝筋力はいずれの群でも有意な変化を認めなかった。快適歩行速度は、非該当群、Height群、BMI群で有意に増加したが、Both群では有意な変化を認めなかった。群間比較では、Height群のBMI変化量が非該当群およびBoth群より有意に大きかった。快適歩行速度の変化量は、Both群で非該当群およびHeight群より有意に小さかった。
【考察】
BMI群は、SMIが高値でも体重補正した膝筋力は低値であり、身長補正基準では捉えにくい体格に対する相対的な下肢筋力低下を有する対象者を抽出する可能性がある。Height群ではBMIが有意に向上し、定期的な運動介入により体重増加が得られやすい可能性が示唆された。Both群では、歩行速度の改善が乏しく、筋量・筋力低下を併せ持つ対象者では、筋力および歩行能力を含めた介入が必要と考えられた。
【結論】
AWGS 2025の2つの筋量基準は、異なる身体的特徴を有する通所リハ利用者を抽出していた。両基準を組み合わせた評価は、対象者特性に応じた理学療法方針の検討に有用である可能性がある。
【倫理的配慮、説明と同意】
本研究は倫理委員会(承認番号:2018251)の承認を得て、個人情報の管理に十分配慮して実施した。

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