講演情報
[P13-10]デイサービス利用開始動機の違いによる1年後の利用継続と心身機能の変化
*坂野 裕也1、等々力 賢輔1 (1. 西京都病院リハビリテーション部)
キーワード:
デイサービス、利用開始動機、バイタリティーインデックス
【はじめに、目的】デイサービスは心身状態を維持することを目的にケアプランに位置付けられることが多いが,一部の利用者はサービスが定着しないこともある.サービス利用が定着しない利用者は,高齢であることや介護度が高いこと,意欲が低いことなどが報告されているが,心身機能の特性については十分に明らかになっていない.そこで,本研究の目的は,デイサービスの利用が定着しなかった高齢者の心身機能を明らかにすることとした.
【方法】対象は,2024年4月から9月の期間にデイサービスを利用し始めた高齢者76名である.利用開始時に,サービス開始に至った動機を確認し,自発的に参加した群(自発群)と他者に勧められて参加した群(他者推奨群)に分類した.評価は歩行速度やバランス能力などの身体機能,認知機能,バイタリティーインデックス(以下,VI)を用いて意欲の高さを測定し,利用開始から1年後にサービスの定着と心身機能の変化を調査した.統計解析は,1年後のサービス利用の継続の有無を従属変数,年齢,要介護度,サービス利用の動機を独立変数とした二項ロジスティック回帰分析を行った.また,有意差を認めた項目に基づいて2群に分け,Kaplan-Meier法を用いて脱落の発生時期を比較し,Log-rank検定を行った.他者推奨群はベースライン時と1年後の心身機能の比較はstudentのt検定,Mann–WhitneyのU検定を用いて検討した.全ての検定における有意水準は5%未満とした.
【結果】1年後のサービス利用継続の影響因子として,年齢(OR=1.18,95%CI=1.01–1.38)と利用開始動機(OR=8.12,95%CI=1.41–4.69)が抽出された.利用が継続できなくなった時期は,他者推奨群が自発群よりも有意(p=0.031)に早かった.また,他者推奨群のベースライン時と1年後の心身機能を比較したところ,膝伸展筋力が有意(p=0.048)に低下し,VIは有意(p<0.001)に向上した.
【考察】内的動機付けによる活動は継続率が高いことが報告されていることから,他者推奨群は自発群よりも早期に脱落した者が多かったと考えられる。他者に勧められて参加した場合であっても,歩行能力やバランス能力,認知機能は維持されており,身体機能の大幅な低下は認めないことが本研究より明らかになった.VIが向上した要因として,デイサービス利用の継続により,活動機会や他者との交流機会が確保されたことが考えらえる.
【結論】他者に勧められてデイサービスを利用し始めた者は,自発的に参加した者よりも定着率が低く,脱落の時期にも有意な差が認められた.しかし,他者に勧められた場合においても,1年間デイサービスの利用を継続することで,歩行能力やバランス,認知機能などの低下は予防でき,生活意欲は向上することが示唆された.
【倫理的配慮、説明と同意】利益相反はなし.筆頭演者所属機関の研究倫理審査委員会にて承認を受けて実施した.
【方法】対象は,2024年4月から9月の期間にデイサービスを利用し始めた高齢者76名である.利用開始時に,サービス開始に至った動機を確認し,自発的に参加した群(自発群)と他者に勧められて参加した群(他者推奨群)に分類した.評価は歩行速度やバランス能力などの身体機能,認知機能,バイタリティーインデックス(以下,VI)を用いて意欲の高さを測定し,利用開始から1年後にサービスの定着と心身機能の変化を調査した.統計解析は,1年後のサービス利用の継続の有無を従属変数,年齢,要介護度,サービス利用の動機を独立変数とした二項ロジスティック回帰分析を行った.また,有意差を認めた項目に基づいて2群に分け,Kaplan-Meier法を用いて脱落の発生時期を比較し,Log-rank検定を行った.他者推奨群はベースライン時と1年後の心身機能の比較はstudentのt検定,Mann–WhitneyのU検定を用いて検討した.全ての検定における有意水準は5%未満とした.
【結果】1年後のサービス利用継続の影響因子として,年齢(OR=1.18,95%CI=1.01–1.38)と利用開始動機(OR=8.12,95%CI=1.41–4.69)が抽出された.利用が継続できなくなった時期は,他者推奨群が自発群よりも有意(p=0.031)に早かった.また,他者推奨群のベースライン時と1年後の心身機能を比較したところ,膝伸展筋力が有意(p=0.048)に低下し,VIは有意(p<0.001)に向上した.
【考察】内的動機付けによる活動は継続率が高いことが報告されていることから,他者推奨群は自発群よりも早期に脱落した者が多かったと考えられる。他者に勧められて参加した場合であっても,歩行能力やバランス能力,認知機能は維持されており,身体機能の大幅な低下は認めないことが本研究より明らかになった.VIが向上した要因として,デイサービス利用の継続により,活動機会や他者との交流機会が確保されたことが考えらえる.
【結論】他者に勧められてデイサービスを利用し始めた者は,自発的に参加した者よりも定着率が低く,脱落の時期にも有意な差が認められた.しかし,他者に勧められた場合においても,1年間デイサービスの利用を継続することで,歩行能力やバランス,認知機能などの低下は予防でき,生活意欲は向上することが示唆された.
【倫理的配慮、説明と同意】利益相反はなし.筆頭演者所属機関の研究倫理審査委員会にて承認を受けて実施した.
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