講演情報
[P2-08]健康無関心層へのアプローチを目的とした観光商業施設開催型ロコモティブシンドローム予防啓発の試み
*後藤 祐紀寿、白幡 吏矩1、村尾 優華2 (1. 北海道医療大学 大学院 リハビリテーション科学研究科、2. 十勝リハビリテーションセンター)
キーワード:
ロコモティブシンドローム、非医療空間、健康・予防啓発
【はじめに】
地域におけるロコモティブシンドローム(以下、ロコモ)予防啓発では、行政や医療機関を中心に様々な取り組みが行われている。一方で、健康への関心が低い住民への情報提供や参加機会の創出が課題である。住民が気軽に立ち寄る観光商業施設や宿泊施設等の日常生活圏に存在する地域資源を活用した取り組みは、健康無関心層を自然に巻き込む場として意義深い。本報告は、地域の魅力発信を伴う健康イベントの実施を通じ、健康無関心層への新たな予防啓発のあり方を検討した。
【活動内容】
2025年9月、北海道帯広市の観光商業施設および隣接する観光ホテルと連携し開催した。理学療法士は地域貢献活動として企画に参画した。地域活性化を見据えてこれら観光資源を活用した結果、住民の日常の散歩動線から偶発的に立ち寄りやすい環境が構築された。内容は温泉ホテルの足湯体験の他、ロコモ度チェック(2ステップ・立ち上がりテスト)や骨密度測定への参加を促す仕組みとしてスタンプラリーを連動させた。景品には地元名産の入浴剤等を配り、地域の魅力発信を組み込んだ。対象は観光客を含む参加者186名のういち、テストと自記式アンケート(認知度、悩み、推奨度、感想)を完遂した62名(男性22名、女性40名、平均年齢55.3歳)とし記述統計的に分析した。
【成果や課題】
参加前、ロコモを「聞いたことがなかった」参加者は80.6%(50名)を占めた(「知っていた」参加者は17.7%)。さらに、その「聞いたことがなかった」50名のうち、36.0%(18名)がロコモ度1または2に該当し、自身の身体リスクを初めて認識する結果となった。NPSは+40.0であった。感想では「散歩ルートで気軽に立ち寄れた」「地域の魅力を再発見した」等、場への親しみやすさや名産品への好意的な意見が多く、再開催の要望もあった。また、スタッフとの会話の中で少なくとも10名が道外からの参加者であることが確認できた。本取り組みは、普段の健康事業では接点を持てない層を捉え、自身の潜在的リスクに気づく動機付けとして有用であった。
【結論】
本取り組みは、理学療法士が企画する健康イベントを通して地域資源を改めてPRした結果、地域活性の付加価値を生みつつ、健康無関心層への効果的なポピュレーションアプローチに繋がる可能性を示唆している。地域理学療法では、支援を必要とする対象者を待つだけではなく、生活圏に存在する地域資源を活用し、住民との接点を創出する視点が有効であると考えられる。
【倫理的配慮、説明と同意】
本イベントは地域貢献活動として実施した。アンケートは匿名で行い、データ使用は参加者の自由意思による同意を元とした。取得データは個人が特定されない形で厳重に管理し集計した。
地域におけるロコモティブシンドローム(以下、ロコモ)予防啓発では、行政や医療機関を中心に様々な取り組みが行われている。一方で、健康への関心が低い住民への情報提供や参加機会の創出が課題である。住民が気軽に立ち寄る観光商業施設や宿泊施設等の日常生活圏に存在する地域資源を活用した取り組みは、健康無関心層を自然に巻き込む場として意義深い。本報告は、地域の魅力発信を伴う健康イベントの実施を通じ、健康無関心層への新たな予防啓発のあり方を検討した。
【活動内容】
2025年9月、北海道帯広市の観光商業施設および隣接する観光ホテルと連携し開催した。理学療法士は地域貢献活動として企画に参画した。地域活性化を見据えてこれら観光資源を活用した結果、住民の日常の散歩動線から偶発的に立ち寄りやすい環境が構築された。内容は温泉ホテルの足湯体験の他、ロコモ度チェック(2ステップ・立ち上がりテスト)や骨密度測定への参加を促す仕組みとしてスタンプラリーを連動させた。景品には地元名産の入浴剤等を配り、地域の魅力発信を組み込んだ。対象は観光客を含む参加者186名のういち、テストと自記式アンケート(認知度、悩み、推奨度、感想)を完遂した62名(男性22名、女性40名、平均年齢55.3歳)とし記述統計的に分析した。
【成果や課題】
参加前、ロコモを「聞いたことがなかった」参加者は80.6%(50名)を占めた(「知っていた」参加者は17.7%)。さらに、その「聞いたことがなかった」50名のうち、36.0%(18名)がロコモ度1または2に該当し、自身の身体リスクを初めて認識する結果となった。NPSは+40.0であった。感想では「散歩ルートで気軽に立ち寄れた」「地域の魅力を再発見した」等、場への親しみやすさや名産品への好意的な意見が多く、再開催の要望もあった。また、スタッフとの会話の中で少なくとも10名が道外からの参加者であることが確認できた。本取り組みは、普段の健康事業では接点を持てない層を捉え、自身の潜在的リスクに気づく動機付けとして有用であった。
【結論】
本取り組みは、理学療法士が企画する健康イベントを通して地域資源を改めてPRした結果、地域活性の付加価値を生みつつ、健康無関心層への効果的なポピュレーションアプローチに繋がる可能性を示唆している。地域理学療法では、支援を必要とする対象者を待つだけではなく、生活圏に存在する地域資源を活用し、住民との接点を創出する視点が有効であると考えられる。
【倫理的配慮、説明と同意】
本イベントは地域貢献活動として実施した。アンケートは匿名で行い、データ使用は参加者の自由意思による同意を元とした。取得データは個人が特定されない形で厳重に管理し集計した。
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