講演情報

[P8-09]住民主体の「通いの場」の再開支援の実践報告

*萩原 裕崇1、照屋 康治2 (1. 地域を明るくするリハビリテーション専門職の会横須賀、2. 福岡青洲会病院 患者支援センター)
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キーワード:

住民主体、役割移譲、再開支援

【はじめに】
通いの場の継続には住民主体の運営が重要とされている。しかし、新型コロナウイルス感染症の流行により活動が休止した通いの場も少なくない。本報告では、活動休止後の通いの場に対し、2025年から住民主体で継続できる環境設定を行った支援内容とその成果を報告する。
【実践内容または活動内容】
対象となった通いの場(以下, A地区)は高齢化率が高く、坂道が多い地域である。大通りや商業施設への移動には坂の昇降やバスの利用が必要な環境である。A地区は10年以上前から活動していたが、新型コロナウイルス感染症の流行を契機に活動を休止していた。今回、活動再開に向けた支援として地域リハビリテーション活動支援事業の一環であるリハビリテーション専門職派遣事業(以下、リハ職派遣)を実施した。リハ職派遣は月1回、2時間のプログラムを6か月間実施した。内容は体操とボッチャとした。体操については、活動休止前に実施していたDVD体操をリニューアルし、住民のみで継続できることを目的に、再生操作のみで実施可能な内容とした。プログラムは脳トレ体操、棒体操、ストレッチで構成し、約40分で実施できるよう作成した。また、以前の活動時の雰囲気や実施方法を取り入れ、住民が馴染みやすい内容とした。ボッチャについては、地域包括支援センターと協議し、他地区での実績や誰でも参加しやすい特性を考慮して導入した。継続を見据え、準備や片付け、得点管理については住民主体で実施できるよう環境設定を行った。また、毎回の派遣事業において住民が主体的に実施できている内容や支援を必要とする内容を評価しながら、役割の段階的な移譲を行った。
【成果や課題】
リハ職派遣終了後も体操DVDおよびボッチャ活動は継続されており、終了後5か月時点においても活動が維持されている。参加人数は15~20名程度で推移し、新規参加者もみられた。支援にあたっては、住民の役割遂行状況を確認しながら、DVD操作、ボッチャの準備・片付け、得点管理などの役割を段階的に住民へ移譲した。その結果、リハ職派遣終了後も住民主体による活動継続につながった可能性が考えられた。一方で、ボッチャ物品の管理方法、DVD体操のみでの単調化、参加者の固定化などが課題として挙げられた。
【今後の展望または結論】
既存の通いの場に対する支援では、専門職が活動を主導するのではなく、住民が実施できる内容と支援が必要な内容を継続的に評価しながら役割移譲を進めることが重要であると考えられた。また、過去の活動経験や地域特性を踏まえた環境設定を行うことで、住民主体の継続的な活動につながる可能性が示唆された。今後は新規の通いの場においても住民主体の活動継続に必要な環境設定を検討し、活動内容の単調化の予防や新規参加者の受け入れ体制についても検討していく必要がある。
【倫理的配慮、説明と同意】
発表に際しては個人が特定されないよう十分に配慮した。

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