講演情報

[O13-05]自治体介護予防事業におけるロコモコールの長期効果

*新井 智之1、森田 泰裕1、三浦 佳代1、飛田 和基1、甘利 貴志1、山本 泰弘2、石橋 英明2 (1. 埼玉医科大学保健医療学部理学療法学科、2. 伊奈病院)
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キーワード:

ロコモティブシンドローム、介護予防、運動継続

【はじめに,目的】
高齢者の要介護化には運動器疾患が大きく関与しており,地域におけるロコモティブシンドローム(ロコモ)予防は重要な課題である。一方,自治体の介護予防事業では,少ない会場・人員でも実施可能で,運動継続を促せる方策が求められる。我々は2016年から埼玉県伊奈町においてロコモコール講習会を継続してきた。本研究では,講習会前後の身体機能改善効果と,終了後6か月時点の運動継続状況およびロコモ25の変化を検討した。
【方法】
対象は,2016年以降にロコモコール講習会に参加した地域在住高齢者318人とした。なお,コロナ禍により講習会やフォローアップ調査の実施が不十分であった年の対象者は除外した。講習会は,初回にロコモの知識提供,運動機能測定とロコトレ3種(スクワット,片脚立ち,踵上げ)およびウォーキング指導を行った。参加者は3か月間自宅で運動を行い,スタッフが1~2週に1回程度,計10回程度の電話により運動継続を支援した。初回と3か月後の身体機能およびロコモ25を比較した。また,終了後6か月にフォローアップアンケートを実施し,運動実施状況とロコモ25を調査した。ロコモ25は,講習会前・後,終了後6か月の3時点で一元配置分散分析により比較した。
【結果】
講習会前後の比較では,片脚立位時間,5回立ち上がり時間,快適・最大歩行速度,2ステップ値,ロコモ25が有意に改善した。また,40cm台からの片脚立ち上がり可能者は40.3%から44.7%へ有意に増加した。フォローアップアンケートは197人(61.9%)から返信があり,欠損回答者および講習会後6か月までに新たな疾患に罹患した者を除外した184人を解析対象とした。終了後6か月時点で,2種類以上のロコトレの継続者は75.0%,週2回以上実施者は75.3%であった。ロコモ25は初回8.75±8.56点,3か月後7.28±7.93点,フォローアップ7.52±8.36点であり,初回に比べ3か月後およびフォローアップで有意に改善し,3か月後とフォローアップの間に有意差はなかった。
【考察】
ロコモコール講習会は,高齢者の身体機能およびロコモ25を改善し,終了後6か月時点でも高い運動継続率を示した。また,新たな疾患に罹患していない参加者では,ロコモ25の改善が維持されていた。ロコモコール講習会は,初回のロコモ指導,自宅での運動,電話支援を組み合わせることで,参加者と自治体双方の負担を抑えながら,講習会終了後も運動継続を促せる可能性がある。
【結論】
自治体介護予防事業として実施したロコモコールは,地域在住高齢者の身体機能改善,長期的な運動継続,ロコモ25改善の維持に寄与する可能性がある。
【倫理的配慮,説明と同意】
本研究は筆頭演者が所属する施設の研究倫理審査委員会の承認を受けて実施した。対象者には研究の趣旨を説明し,同意を得た。

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