講演情報
[日本のひなた宮崎 国スポ・障スポ特別企画]地域におけるパラスポーツと,その医科学サポートの意義と展望
~医療から生活,その先へ~
緒方 徹 (東京大学医学部附属病院 リハビリテーション科)
[職歴]
2006年 東京大学医学部付属病院 整形外科 助手
2009年 国立障害者リハビリテーションセンター研究所 運動機能系障害研究部 部長
2013年 同 病院 障害者健康増進・運動医科学支援センター長
2021年 東京大学医学部附属病院 リハビリテーション科 准教授
2022年 東京大学大学院医学系研究科 外科学専攻 感覚・運動機能医学講座 リハビリテーション医学分野 教授
[学歴]
1995年 東京大学医学部医学科卒業
2004年 東京大学医学系大学院 外科学専攻 医学博士修了
[主な資格]
リハビリテーション科専門医,整形外科専門医
[主な社会活動]
日本リハビリテーション医学会(理事)
日本運動器科学会(理事)
日本脊髄障害医学会(理事)
日本生活支援工学会(理事)
日本骨格筋電気刺激研究会(世話人)
日本パラスポーツ協会 医学委員会委員長
2006年 東京大学医学部付属病院 整形外科 助手
2009年 国立障害者リハビリテーションセンター研究所 運動機能系障害研究部 部長
2013年 同 病院 障害者健康増進・運動医科学支援センター長
2021年 東京大学医学部附属病院 リハビリテーション科 准教授
2022年 東京大学大学院医学系研究科 外科学専攻 感覚・運動機能医学講座 リハビリテーション医学分野 教授
[学歴]
1995年 東京大学医学部医学科卒業
2004年 東京大学医学系大学院 外科学専攻 医学博士修了
[主な資格]
リハビリテーション科専門医,整形外科専門医
[主な社会活動]
日本リハビリテーション医学会(理事)
日本運動器科学会(理事)
日本脊髄障害医学会(理事)
日本生活支援工学会(理事)
日本骨格筋電気刺激研究会(世話人)
日本パラスポーツ協会 医学委員会委員長
[抄録]
パラスポーツの在り方は時代と社会とともに変わっていく.日本ではスポーツ庁の設置,東京でのパラリンピック開催などを経て,パラスポーツの枠組みが整備されてきた.一方,医療における機能別病院制度や人口の高齢化といった社会状況も,日本における大きな特徴といえる.そうした中でパラスポーツは,高い競技力を競うものから,体力向上をめざした日常的な運動まで幅広い範囲を含んでおり,医療者としてはライフステージに沿った健康とスポーツの関係性を意識しながら,それを支援することが求められている.リハビリテーション医療において,スポーツ活動は日常生活動作練習では習得できない複合運動や耐久性,そして社会性を学ぶ機会と位置付けられる.競技スポーツにおいては,適切なクラス分けの支援やケガの予防,効果的なトレーニングが医学的支援の視点となる.そして中高齢期においては,既存の障害に加齢性変化が加わった状態に適応していくためのスポーツの役割が存在する.こうした場面ごとのパラスポーツの医療的側面が,ともすると別個のものとして扱われがちなことも課題の一つである.
パラリンピックの認知度が高まったことで障害者のスポーツ実施への理解が広まった一方で,パラスポーツが特別な一部の人が行うものだと,社会だけでなく,ときに当事者自身も感じてしまう傾向がある.パラスポーツの所管が厚生労働省からスポーツ庁に移ったことも,医療・福祉としてのスポーツから,余暇活動としてのスポーツという意味づけが強まりやすい環境の一因になっているように感じる.パラスポーツが医療・福祉から離れた場で広がっていくことの利点を生かしながら,同時に医療現場からの連続性の中でこれを位置付けていくことが,裾野の拡大や競技性の向上といったパラスポーツの課題解決につながっていくと期待される.
そのためにも,幅広いパラスポーツに関わる医療者間での情報共有や連携が果たす役割は大きい.特に,医療におけるリハビリテーションに時間的・空間的な制約が増えている現在の社会状況において,医療の現場からどのように患者をパラスポーツの社会資源へとつないでいくかは,全体の課題であると同時に地域性の強い課題でもある.その意味で,全国障害者スポーツ大会に向けた取り組みが各地域で実践されることは,地域のパラスポーツに対する認識や仕組みを理解し,見直す機会にもつながる.医療・福祉から競技スポーツまでひとつながりのグラデーションのなかで医療者が共通の認識を持つことで,日本のパラスポーツは独自のスタイルを身につけていくと期待している.
パラスポーツの在り方は時代と社会とともに変わっていく.日本ではスポーツ庁の設置,東京でのパラリンピック開催などを経て,パラスポーツの枠組みが整備されてきた.一方,医療における機能別病院制度や人口の高齢化といった社会状況も,日本における大きな特徴といえる.そうした中でパラスポーツは,高い競技力を競うものから,体力向上をめざした日常的な運動まで幅広い範囲を含んでおり,医療者としてはライフステージに沿った健康とスポーツの関係性を意識しながら,それを支援することが求められている.リハビリテーション医療において,スポーツ活動は日常生活動作練習では習得できない複合運動や耐久性,そして社会性を学ぶ機会と位置付けられる.競技スポーツにおいては,適切なクラス分けの支援やケガの予防,効果的なトレーニングが医学的支援の視点となる.そして中高齢期においては,既存の障害に加齢性変化が加わった状態に適応していくためのスポーツの役割が存在する.こうした場面ごとのパラスポーツの医療的側面が,ともすると別個のものとして扱われがちなことも課題の一つである.
パラリンピックの認知度が高まったことで障害者のスポーツ実施への理解が広まった一方で,パラスポーツが特別な一部の人が行うものだと,社会だけでなく,ときに当事者自身も感じてしまう傾向がある.パラスポーツの所管が厚生労働省からスポーツ庁に移ったことも,医療・福祉としてのスポーツから,余暇活動としてのスポーツという意味づけが強まりやすい環境の一因になっているように感じる.パラスポーツが医療・福祉から離れた場で広がっていくことの利点を生かしながら,同時に医療現場からの連続性の中でこれを位置付けていくことが,裾野の拡大や競技性の向上といったパラスポーツの課題解決につながっていくと期待される.
そのためにも,幅広いパラスポーツに関わる医療者間での情報共有や連携が果たす役割は大きい.特に,医療におけるリハビリテーションに時間的・空間的な制約が増えている現在の社会状況において,医療の現場からどのように患者をパラスポーツの社会資源へとつないでいくかは,全体の課題であると同時に地域性の強い課題でもある.その意味で,全国障害者スポーツ大会に向けた取り組みが各地域で実践されることは,地域のパラスポーツに対する認識や仕組みを理解し,見直す機会にもつながる.医療・福祉から競技スポーツまでひとつながりのグラデーションのなかで医療者が共通の認識を持つことで,日本のパラスポーツは独自のスタイルを身につけていくと期待している.
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