講演情報
[O-5-05]末梢神経ラジオ波焼灼療法における術前伸展制限の有無が術後疼痛に及ぼす影響
*岡田 弦樹1、佐藤 永梨1、寺岡 朋香1、松下 宗矢1、上田 玲巳1、城内 若菜1、林田 実2 (1. 成尾整形外科病院 リハビリテーション科、2. 成尾整形外科病院 整形外科)
キーワード:
末梢神経ラジオ波焼灼療法、膝関節伸展制限、NRS
本研究はヘルシンキ宣言に則り、倫理委員会(承認番号 26103)の承認を得ている。
【目的】
膝関節疾患に対する末梢神経ラジオ波焼灼療法(以下RFA)は疼痛軽減を目的に実施されているが、術前の関節可動域制限が術後疼痛の経過に及ぼす影響については十分に検討されていない。本研究の目的は、術前伸展制限の有無が術後1ヶ月および3ヶ月の疼痛変化に影響を与えるかを明らかにすることである。
【方法】
対象は2024年9月~2025年11月までにRFAを施行した95症例とした。術前伸展制限-5°以上を「あり群(63例)」、それ未満を「なし群(32例)」とした。評価項目は疼痛評価としてNumerical Rating Scale(以下NRS)を用い、術前、術後1ヶ月、術後3ヶ月で測定した。基本属性として、年齢・BMI・男女比を比較した。Shapiro-Wilk検定にて正規性の有無を確認した上でノンパラメトリック検定を採用した。あり・なし群それぞれのNRS経時的変化の比較にはKruskal–Wallis検定を用い、伸展制限あり・なしの群間比較にはMann-WhitneyのU検定を行った。有意水準は5%とした。
【結果】
対象者基本属性および術前NRS値に群間差は認めなかった(いずれもp>0.05)。あり・なし群それぞれの術前、術後1ヶ月、3ヶ月のNRSを比較したところ、Kruskal–Wallis検定にてあり群・なし群ともに有意差を認め、多重比較の結果、あり・なし群ともに術後1ヶ月と術後3ヶ月は術前と比較し有意に低値であった。あり・なし群ともに術後1ヶ月と3ヶ月のNRSに有意差は認めなかった(あり群H=29.79・なし群H=23.53,いずれもp<0.001)。伸展制限あり・なしの群間比較では、伸展制限なし群術後3ヶ月時点にてNRSが有意に低値を示した(U=1272.5,p=0.035)。術後1ヶ月では群間に有意差は認めなかった。
【考察】
本研究では、両群ともRFA後に疼痛改善を認めた。あり群では術後1ヶ月と比較して3ヶ月では改善の程度が小さくなる傾向がみられた。一方、なし群では経時的に改善が維持されていた。これらにより、RFAによる除痛効果は両群で得られるものの、術前に伸展制限を有する症例では疼痛改善の持続に影響を及ぼす可能性が示唆された。伸展制限により、伸展位で靭帯・骨構造による受動的支持機構が十分に機能せず、代償的に筋活動へ依存する割合が高まると推察される。その結果、立脚期に膝蓋大腿関節や脛骨大腿関節にかかる関節反力を増大させ、内側コンパートメントや膝前面への力学的ストレスが蓄積しやすい状態となり、疼痛に関与したと考えられる。本研究ではRFA後の介入は主にセルフエクササイズ指導にとどまっていたことから、RFA施行前より伸展可動域に着目し、伸展獲得を目的とした継続的理学療法介入が必要であると考えられる。
【まとめ】
RFA後、疼痛は両群で改善したが、術前伸展制限の有無は膝関節RFA後3ヶ月時点の疼痛に影響を及ぼす可能性が示された。術前可動域評価に基づく理学療法併用の重要性が示唆された。
【目的】
膝関節疾患に対する末梢神経ラジオ波焼灼療法(以下RFA)は疼痛軽減を目的に実施されているが、術前の関節可動域制限が術後疼痛の経過に及ぼす影響については十分に検討されていない。本研究の目的は、術前伸展制限の有無が術後1ヶ月および3ヶ月の疼痛変化に影響を与えるかを明らかにすることである。
【方法】
対象は2024年9月~2025年11月までにRFAを施行した95症例とした。術前伸展制限-5°以上を「あり群(63例)」、それ未満を「なし群(32例)」とした。評価項目は疼痛評価としてNumerical Rating Scale(以下NRS)を用い、術前、術後1ヶ月、術後3ヶ月で測定した。基本属性として、年齢・BMI・男女比を比較した。Shapiro-Wilk検定にて正規性の有無を確認した上でノンパラメトリック検定を採用した。あり・なし群それぞれのNRS経時的変化の比較にはKruskal–Wallis検定を用い、伸展制限あり・なしの群間比較にはMann-WhitneyのU検定を行った。有意水準は5%とした。
【結果】
対象者基本属性および術前NRS値に群間差は認めなかった(いずれもp>0.05)。あり・なし群それぞれの術前、術後1ヶ月、3ヶ月のNRSを比較したところ、Kruskal–Wallis検定にてあり群・なし群ともに有意差を認め、多重比較の結果、あり・なし群ともに術後1ヶ月と術後3ヶ月は術前と比較し有意に低値であった。あり・なし群ともに術後1ヶ月と3ヶ月のNRSに有意差は認めなかった(あり群H=29.79・なし群H=23.53,いずれもp<0.001)。伸展制限あり・なしの群間比較では、伸展制限なし群術後3ヶ月時点にてNRSが有意に低値を示した(U=1272.5,p=0.035)。術後1ヶ月では群間に有意差は認めなかった。
【考察】
本研究では、両群ともRFA後に疼痛改善を認めた。あり群では術後1ヶ月と比較して3ヶ月では改善の程度が小さくなる傾向がみられた。一方、なし群では経時的に改善が維持されていた。これらにより、RFAによる除痛効果は両群で得られるものの、術前に伸展制限を有する症例では疼痛改善の持続に影響を及ぼす可能性が示唆された。伸展制限により、伸展位で靭帯・骨構造による受動的支持機構が十分に機能せず、代償的に筋活動へ依存する割合が高まると推察される。その結果、立脚期に膝蓋大腿関節や脛骨大腿関節にかかる関節反力を増大させ、内側コンパートメントや膝前面への力学的ストレスが蓄積しやすい状態となり、疼痛に関与したと考えられる。本研究ではRFA後の介入は主にセルフエクササイズ指導にとどまっていたことから、RFA施行前より伸展可動域に着目し、伸展獲得を目的とした継続的理学療法介入が必要であると考えられる。
【まとめ】
RFA後、疼痛は両群で改善したが、術前伸展制限の有無は膝関節RFA後3ヶ月時点の疼痛に影響を及ぼす可能性が示された。術前可動域評価に基づく理学療法併用の重要性が示唆された。
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