講演情報
[P-10-02]ペースメーカーによる心拍応答制限下でAT改善を認めた心不全症例
ーCPXによる経時的評価ー
*大野 耕太朗1、境野 成次2、山口 祐二3、村野 武志3、鶴田 豊3 (1. 鶴田病院リハビリテーション科、2. 鶴田病院循環器内科、3. 鶴田病院外科)
キーワード:
心不全、CPX、運動耐容能
本症例報告は個人が特定されないよう十分配慮し、年次表記等を匿名化した。発表に際しては対象者に説明を行い、同意を得た。
【目的】
心不全患者の運動耐容能制限には複数の循環因子が関与し、特に心拍応答が制限された症例では、運動耐容能の変化を適切に捉えたうえで運動強度を設定することが重要である。心肺運動負荷試験(CPX)は、嫌気性代謝閾値(AT)を含む運動耐容能の生理学的背景を評価できる検査である。本報告の目的は、ペースメーカーによる心拍応答制限下でAT改善を認めた心不全症例について、CPXによる経時的評価からその臨床的意義を検討することである。
【症例紹介】
80歳代男性。20XX年にALアミロイドーシスと診断され、DRd療法2コース後に血液学的寛解を達成した。その後、心アミロイドーシスに伴う心不全を呈し、レート応答型ではない70 bpm固定レートのDDIペーシング下で管理されていた。
【経過】
CPXでは、AT 7.5→9.2 mL/kg/min、Peak VO₂ 8.2→9.9 mL/kg/min、ΔVO₂/ΔWR 7.39→8.50 mL/min/Wと改善した。身体機能では、SPPB 10→12点、6分間歩行距離340→400 mと改善した。NT-proBNPは2191.0→1755.1 pg/mLへ低下した。心エコーでは、最終評価時に左室駆出率58.7%と収縮能は保たれていたが、E/e’平均16.1と拡張能異常を認め、壁肥厚および高輝度斑点状エコー所見は持続していた。
【考察】
ペースメーカーによる心拍応答制限が持続していた一方で、AT、Peak VO₂、ΔVO₂/ΔWR、SPPB、6分間歩行距離は改善しており、適切な運動介入により運動耐容能および身体機能は改善しうることが示唆された。しかし、最終評価時においてもATとPeak VO₂は近い値を示し、心エコーでも拡張能異常および心アミロイドーシスに特徴的な構造的所見が持続していたことから、循環予備能制限は残存していた可能性がある。したがって、ペースメーカーによる心拍応答制限例では、CPXによる循環応答の経時的評価に基づいて運動強度を設定することが、リスク管理を踏まえた適切な運動療法の提供につながると考えられた。
【目的】
心不全患者の運動耐容能制限には複数の循環因子が関与し、特に心拍応答が制限された症例では、運動耐容能の変化を適切に捉えたうえで運動強度を設定することが重要である。心肺運動負荷試験(CPX)は、嫌気性代謝閾値(AT)を含む運動耐容能の生理学的背景を評価できる検査である。本報告の目的は、ペースメーカーによる心拍応答制限下でAT改善を認めた心不全症例について、CPXによる経時的評価からその臨床的意義を検討することである。
【症例紹介】
80歳代男性。20XX年にALアミロイドーシスと診断され、DRd療法2コース後に血液学的寛解を達成した。その後、心アミロイドーシスに伴う心不全を呈し、レート応答型ではない70 bpm固定レートのDDIペーシング下で管理されていた。
【経過】
CPXでは、AT 7.5→9.2 mL/kg/min、Peak VO₂ 8.2→9.9 mL/kg/min、ΔVO₂/ΔWR 7.39→8.50 mL/min/Wと改善した。身体機能では、SPPB 10→12点、6分間歩行距離340→400 mと改善した。NT-proBNPは2191.0→1755.1 pg/mLへ低下した。心エコーでは、最終評価時に左室駆出率58.7%と収縮能は保たれていたが、E/e’平均16.1と拡張能異常を認め、壁肥厚および高輝度斑点状エコー所見は持続していた。
【考察】
ペースメーカーによる心拍応答制限が持続していた一方で、AT、Peak VO₂、ΔVO₂/ΔWR、SPPB、6分間歩行距離は改善しており、適切な運動介入により運動耐容能および身体機能は改善しうることが示唆された。しかし、最終評価時においてもATとPeak VO₂は近い値を示し、心エコーでも拡張能異常および心アミロイドーシスに特徴的な構造的所見が持続していたことから、循環予備能制限は残存していた可能性がある。したがって、ペースメーカーによる心拍応答制限例では、CPXによる循環応答の経時的評価に基づいて運動強度を設定することが、リスク管理を踏まえた適切な運動療法の提供につながると考えられた。
コメント
コメントの閲覧・投稿にはログインが必要です。ログイン
