講演情報
[P-12-01]超高齢者及び多疾患併存患者に対し積極的歩行練習を導入した効果
*有馬 真之祐1、松﨑 哲治1、皆田 享平1、今村 絵梨1、厚東 蒼一郎1 (1. 夫婦石病院)
キーワード:
超高齢者、多疾患併存患者、積極的歩行練習
本研究は当院倫理委員会の承認を得て実施された(承認番号2024-1)
対象者には、研究目的・方法・同意取得方法・個人情報の保護について説明し、文書と口頭で同意を得た
【目的】当院は地域高齢者医療を担うケアミックス病院であり、入院患者の平均年齢は82.0歳と高く、多疾患併存例が多い。本研究は、このような超高齢者及び多疾患併存患者に対し積極的な歩行練習を導入することで、移乗・移動能力およびADLに与える影響を検証することを目的とした。
【方法】対象は、指尖介助または近監視で歩行可能な入院患者のうち同意を得た15名とした。研究期間は令和6年10月~11月の2か月間とし、初期評価、介入、最終評価の3期間で実施した。介入は、1日60分のリハビリテーションのうち20分を歩行練習に充てた。評価項目はFunctional Independence Measure(FIM)、Functional Balance Scale(FBS)、Mini-Mental State Examination(MMSE)、立位姿勢、10m歩行、6分間歩行試験(6MWT)、歩行数等とした。統計解析は初期評価と最終評価を対応のあるt検定で比較し、さらに歩行数と各評価項目の変化量およびMMSEとの関連を検討した。また、本研究の一年前の患者群とFIM、FBS、MMSEの変化量を比較した。本研究は倫理委員会の承認を得て実施した。
【結果】初期評価と最終評価の比較(以下()内に 初期評価平均±標準偏差・最終評価平均±標準偏差を示す)において、FIM(74.8±21.0・89.2±14.9)、FBS(37.5±15.8・45.1±10.4)、立位姿勢(前面・側面)、10m歩行歩幅、6MWT、60分歩行数、20分歩行数に有意な改善を認めた。一方、60分歩行数と各評価項目の変化量との間に有意な関連は認められなかった。さらに、MMSEの変化と訓練終盤20分の歩行数の変化との間に有意な正の相関を認めた(r=0.54, p<0.05)。また、本研究の一年前の患者群と比較し、FBSは優位な差を認めた。また、MMSEにおいては有意な差の傾向にあった。
【考察】積極的な歩行練習の導入により、歩行能力のみならずバランス能力やADLの改善が認められた。歩行量と機能改善量に関連が見られなかったことから、個々の能力に応じた歩行負荷設定でも効果が得られる可能性が示唆された。また、歩行量の増加が認知機能改善と関連したことから、全身運動による脳血流増加の影響が考えられる。以上より、超高齢かつ多疾患併存患者に対しても積極的歩行練習は有効である可能性が示された。今後は症例数を増やし更なる検討が必要である。
対象者には、研究目的・方法・同意取得方法・個人情報の保護について説明し、文書と口頭で同意を得た
【目的】当院は地域高齢者医療を担うケアミックス病院であり、入院患者の平均年齢は82.0歳と高く、多疾患併存例が多い。本研究は、このような超高齢者及び多疾患併存患者に対し積極的な歩行練習を導入することで、移乗・移動能力およびADLに与える影響を検証することを目的とした。
【方法】対象は、指尖介助または近監視で歩行可能な入院患者のうち同意を得た15名とした。研究期間は令和6年10月~11月の2か月間とし、初期評価、介入、最終評価の3期間で実施した。介入は、1日60分のリハビリテーションのうち20分を歩行練習に充てた。評価項目はFunctional Independence Measure(FIM)、Functional Balance Scale(FBS)、Mini-Mental State Examination(MMSE)、立位姿勢、10m歩行、6分間歩行試験(6MWT)、歩行数等とした。統計解析は初期評価と最終評価を対応のあるt検定で比較し、さらに歩行数と各評価項目の変化量およびMMSEとの関連を検討した。また、本研究の一年前の患者群とFIM、FBS、MMSEの変化量を比較した。本研究は倫理委員会の承認を得て実施した。
【結果】初期評価と最終評価の比較(以下()内に 初期評価平均±標準偏差・最終評価平均±標準偏差を示す)において、FIM(74.8±21.0・89.2±14.9)、FBS(37.5±15.8・45.1±10.4)、立位姿勢(前面・側面)、10m歩行歩幅、6MWT、60分歩行数、20分歩行数に有意な改善を認めた。一方、60分歩行数と各評価項目の変化量との間に有意な関連は認められなかった。さらに、MMSEの変化と訓練終盤20分の歩行数の変化との間に有意な正の相関を認めた(r=0.54, p<0.05)。また、本研究の一年前の患者群と比較し、FBSは優位な差を認めた。また、MMSEにおいては有意な差の傾向にあった。
【考察】積極的な歩行練習の導入により、歩行能力のみならずバランス能力やADLの改善が認められた。歩行量と機能改善量に関連が見られなかったことから、個々の能力に応じた歩行負荷設定でも効果が得られる可能性が示唆された。また、歩行量の増加が認知機能改善と関連したことから、全身運動による脳血流増加の影響が考えられる。以上より、超高齢かつ多疾患併存患者に対しても積極的歩行練習は有効である可能性が示された。今後は症例数を増やし更なる検討が必要である。
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