講演情報
[P-16-03]左被殻出血により重度右片麻痺を呈し当院へ搬送された一例
~離島における早期リハビリテーション介入~
*遠藤 樹1、上梨 凌平1、畠本 裕一1、山口 純平1、早川 亜津子1、髙尾 尊身2 (1. 社会医療法人義順顕彰会種子島医療センター リハビリテーション部、2. 社会医療法人義順顕彰会種子島医療センター 病院長)
キーワード:
被殻出血、早期リハビリテーション、離島
【倫理に関する記述】
当院の医の倫理審査会の承諾を経て(種倫第R8-2号),本人・家族に書面を持って同意を得た.
〇遠藤 樹¹⁾上梨 凌平¹⁾畠本 裕一¹⁾山口 純平¹⁾早川 亜津子¹⁾ 髙尾 尊身²⁾
1)社会医療法人 義順顕彰会 種子島医療センター リハビリテーション室
2)社会医療法人 義順顕彰会 種子島医療センター リハビリテーション科
【目的】本症例は馬毛島での建設作業中に歩行障害が出現,船にて種子島へ搬送し当院へ入院.推定血腫量30mL・保存療法を選択.重度右片麻痺が診られており,失語症にて本症例との具体的な目標設定に難渋.当院にて早期から理学療法介入を行ったことにより移乗動作の獲得・連続70mの介助歩行が可能となったため報告する.
【背景】
脳卒中に対する早期リハビリテーション介入は機能回復を促進するとされているが,離島医療における脳卒中患者への早期リハビリテーションは,医療資源の不足や搬送制約・専門職の偏在により早期介入が制限される可能性から,発症直後からの介入に遅れが生じる可能性が懸念されている.
【症例紹介】
45歳男性.左被殻出血により重度右片麻痺及び失語症を呈した.入院前ADL自立.独居,建設業にて来島中.
【方法】
発症翌日より理学療法開始.バイタルサイン管理下にて抗重力姿位への段階的介入を実施した.初期より感覚入力および促通反復療法を併用し,麻痺側荷重・運動出力の促通を図った.離床は意識レベルおよび循環動態を指標に段階的に進行し,装具療法・電気刺激療法を組み合わせて歩行を展開した.
【経過】
初期は安静度:ベッド上介入,血圧140mmHg以下コントロール.意識レベルJCSⅡ-10,Brunnstrom Stageは上肢Ⅱ・手指Ⅱ・下肢Ⅰ,FIM:29点,起居動作は困難.X+1日よりバイタルサイン管理下にて関節可動域練習・促通反復療法・抗重力姿位への誘導を行い,X+4日より離床開始・車椅子移乗および起立練習を実施.X+8日より長下肢装具を用いて3人介助での歩行練習を開始,段階的に短下肢装具へ移行した.X+38日にはJCSⅠ-1, Brunnstrom Stageは上肢Ⅱ・手指Ⅱ・下肢Ⅱ,FIM:48点,起居動作自立,移乗見守り,連続70mの介助歩行が可能.
【結果】
発症早期より促通反復療法・抗重力姿位への誘導を進めた結果,意識レベルの改善および麻痺側支持性の向上が認められ,最終的に起居動作自立・移乗動作見守り,連続70mの介助歩行が可能となった.
【考察】
離島医療における制約が指摘される一方で,当院では多職種間における迅速な情報共有や役割の分担により,早期リハビリテーション介入が実現.発症翌日より理学療法を開始し,促通反復療法・バイタルサインなど条件に応じて抗重力姿位へ誘導することで,脳の可塑性を介した運動機能回復および意識レベルの改善に寄与したと考えられる.また,早期から条件に応じて積極的な機能回復練習を行ったことにより,リハビリ効率の向上・ADL向上に繋がった.
【まとめ】
左被殻出血を発症後,状態に応じた機能回復練習・離床と負荷調整を行うことで,安全に機能回復を図ることが出来た.離島医療における早期リハビリテーションは,脳卒中リハビリテーションの要として位置付ける必要がある.
当院の医の倫理審査会の承諾を経て(種倫第R8-2号),本人・家族に書面を持って同意を得た.
〇遠藤 樹¹⁾上梨 凌平¹⁾畠本 裕一¹⁾山口 純平¹⁾早川 亜津子¹⁾ 髙尾 尊身²⁾
1)社会医療法人 義順顕彰会 種子島医療センター リハビリテーション室
2)社会医療法人 義順顕彰会 種子島医療センター リハビリテーション科
【目的】本症例は馬毛島での建設作業中に歩行障害が出現,船にて種子島へ搬送し当院へ入院.推定血腫量30mL・保存療法を選択.重度右片麻痺が診られており,失語症にて本症例との具体的な目標設定に難渋.当院にて早期から理学療法介入を行ったことにより移乗動作の獲得・連続70mの介助歩行が可能となったため報告する.
【背景】
脳卒中に対する早期リハビリテーション介入は機能回復を促進するとされているが,離島医療における脳卒中患者への早期リハビリテーションは,医療資源の不足や搬送制約・専門職の偏在により早期介入が制限される可能性から,発症直後からの介入に遅れが生じる可能性が懸念されている.
【症例紹介】
45歳男性.左被殻出血により重度右片麻痺及び失語症を呈した.入院前ADL自立.独居,建設業にて来島中.
【方法】
発症翌日より理学療法開始.バイタルサイン管理下にて抗重力姿位への段階的介入を実施した.初期より感覚入力および促通反復療法を併用し,麻痺側荷重・運動出力の促通を図った.離床は意識レベルおよび循環動態を指標に段階的に進行し,装具療法・電気刺激療法を組み合わせて歩行を展開した.
【経過】
初期は安静度:ベッド上介入,血圧140mmHg以下コントロール.意識レベルJCSⅡ-10,Brunnstrom Stageは上肢Ⅱ・手指Ⅱ・下肢Ⅰ,FIM:29点,起居動作は困難.X+1日よりバイタルサイン管理下にて関節可動域練習・促通反復療法・抗重力姿位への誘導を行い,X+4日より離床開始・車椅子移乗および起立練習を実施.X+8日より長下肢装具を用いて3人介助での歩行練習を開始,段階的に短下肢装具へ移行した.X+38日にはJCSⅠ-1, Brunnstrom Stageは上肢Ⅱ・手指Ⅱ・下肢Ⅱ,FIM:48点,起居動作自立,移乗見守り,連続70mの介助歩行が可能.
【結果】
発症早期より促通反復療法・抗重力姿位への誘導を進めた結果,意識レベルの改善および麻痺側支持性の向上が認められ,最終的に起居動作自立・移乗動作見守り,連続70mの介助歩行が可能となった.
【考察】
離島医療における制約が指摘される一方で,当院では多職種間における迅速な情報共有や役割の分担により,早期リハビリテーション介入が実現.発症翌日より理学療法を開始し,促通反復療法・バイタルサインなど条件に応じて抗重力姿位へ誘導することで,脳の可塑性を介した運動機能回復および意識レベルの改善に寄与したと考えられる.また,早期から条件に応じて積極的な機能回復練習を行ったことにより,リハビリ効率の向上・ADL向上に繋がった.
【まとめ】
左被殻出血を発症後,状態に応じた機能回復練習・離床と負荷調整を行うことで,安全に機能回復を図ることが出来た.離島医療における早期リハビリテーションは,脳卒中リハビリテーションの要として位置付ける必要がある.
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