講演情報
[P-20-03]脳アミロイドアンギオパチーを有するCVA2症例の早期離床における比較検討
*黒田 美空1 (1. 熊本赤十字病院リハビリテーション科)
キーワード:
急性期リハビリテーション、脳アミロイドアンギオパチー、早期離床
本報告は後ろ向きに検討した2症例の症例報告であり、当院の倫理規定に基づき倫理審査の対象外と判断した。対象者には本報告の目的および個人情報の取り扱いに十分説明し口頭にて同意を得た。また、個人情報の保護に十分配慮し、匿名化を行った。
【目的】
急性期脳卒中患者における早期離床は機能的予後の改善に寄与するとされる。その一方で、脳アミロイドアンギオパチー(以下CAA)を有する場合、脳出血リスクが高いことが知られている。しかし、早期離床やリハビリテーション介入に関する報告は少ない。そこで今回、CAAを有し麻痺重症度が類似した2症例に対し、リスク管理と機能的予後の差異を検討した。
【症例紹介】
・症例①:80代女性。病前ADL自立。特記既往無し。右皮質下脳出血(10㏄)の診断にて保存加療。発症時にCAA指摘あり。リハビリ介入時評価:BRS上肢Ⅴ・手指Ⅴ・下肢Ⅴ、左USNと注意機能障害あり。
・症例②:80代女性。病前ADL自立。既往に、認知症・高血圧あり。左放線冠領域脳梗塞の診断にてDOAC加療。発症時のCAA指摘無し。第6病日に塞栓原精査にてDVTを認めDAPTへ変更。リハビリ介入時評価:BRS上肢Ⅳ・手指Ⅴ・下肢Ⅴ、軽度注意障害あり。
【方法】
両症例に対し、脳卒中治療ガイドライン・日本リハビリテーション医学会の中止基準をもとに離床プロトコル・客観的な中止基準を設定、段階的離床とリスク管理下で介入。生理的反応と神経学的評価、ADL評価を行い機能的予後の差異を比較した。
【経過】
・症例①:第2病日よりリハビリ開始。中止基準に抵触なく離床開始。杖歩行獲得し、第15病日に転院となった。
・症例②:第1病日よりリハビリ開始。離床時に中止基準より血圧逸脱あったため第5病日より離床開始。歩行器歩行獲得していたが、第8病日に右半球の広範囲出血を発症。その際にCAA指摘あり。第22病日に死亡退院となった。
【考察】
CAAを有する脳卒中患者の離床は厳格なリスク管理のもと実施することで、合併症予防に寄与することが報告されている。今回予後に差が生じた原因として、症例①は離床後もバイタルが安定していたこと、初期よりCAAリスクが周知されていたことに対し、症例②はCAAの特徴である散在性の微小出血や血圧逸脱のある認知症患者であったが指摘なく、さらに抗凝固療法加療のため出血リスクがあった。また、脳梗塞ということもあり血圧管理が比較的寛容に設定されていた。以上2症例の比較検討から、特に急性期における脳卒中リハビリテーションはセラピストがCAAという病態の理解を深め、潜在的にCAAのリスクを有している可能性を考慮するとともに、早期離床時のリスク管理の一助にしていきたい。
【目的】
急性期脳卒中患者における早期離床は機能的予後の改善に寄与するとされる。その一方で、脳アミロイドアンギオパチー(以下CAA)を有する場合、脳出血リスクが高いことが知られている。しかし、早期離床やリハビリテーション介入に関する報告は少ない。そこで今回、CAAを有し麻痺重症度が類似した2症例に対し、リスク管理と機能的予後の差異を検討した。
【症例紹介】
・症例①:80代女性。病前ADL自立。特記既往無し。右皮質下脳出血(10㏄)の診断にて保存加療。発症時にCAA指摘あり。リハビリ介入時評価:BRS上肢Ⅴ・手指Ⅴ・下肢Ⅴ、左USNと注意機能障害あり。
・症例②:80代女性。病前ADL自立。既往に、認知症・高血圧あり。左放線冠領域脳梗塞の診断にてDOAC加療。発症時のCAA指摘無し。第6病日に塞栓原精査にてDVTを認めDAPTへ変更。リハビリ介入時評価:BRS上肢Ⅳ・手指Ⅴ・下肢Ⅴ、軽度注意障害あり。
【方法】
両症例に対し、脳卒中治療ガイドライン・日本リハビリテーション医学会の中止基準をもとに離床プロトコル・客観的な中止基準を設定、段階的離床とリスク管理下で介入。生理的反応と神経学的評価、ADL評価を行い機能的予後の差異を比較した。
【経過】
・症例①:第2病日よりリハビリ開始。中止基準に抵触なく離床開始。杖歩行獲得し、第15病日に転院となった。
・症例②:第1病日よりリハビリ開始。離床時に中止基準より血圧逸脱あったため第5病日より離床開始。歩行器歩行獲得していたが、第8病日に右半球の広範囲出血を発症。その際にCAA指摘あり。第22病日に死亡退院となった。
【考察】
CAAを有する脳卒中患者の離床は厳格なリスク管理のもと実施することで、合併症予防に寄与することが報告されている。今回予後に差が生じた原因として、症例①は離床後もバイタルが安定していたこと、初期よりCAAリスクが周知されていたことに対し、症例②はCAAの特徴である散在性の微小出血や血圧逸脱のある認知症患者であったが指摘なく、さらに抗凝固療法加療のため出血リスクがあった。また、脳梗塞ということもあり血圧管理が比較的寛容に設定されていた。以上2症例の比較検討から、特に急性期における脳卒中リハビリテーションはセラピストがCAAという病態の理解を深め、潜在的にCAAのリスクを有している可能性を考慮するとともに、早期離床時のリスク管理の一助にしていきたい。
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