講演情報
[11-02]ガス浮遊炉を⽤いたガラスの作製と⾼温ラマン散乱スペクトル
〇井上 博之1、加藤 克佳1、増野 敦信1 (1. 東京大学)
司会:三宅 正男(京都大学)
通常の実験室の溶融環境では、バルク状のガラスを得ることが困難な場合がある。冷却時の融液で結晶化が起こりやすいため速い冷却速度が必要である場合、あるいは、融液を得るために高い温度が必要な場合などが挙げられる。このような組成においても、炭酸ガスレーザーを用いたガス浮遊炉のように、融液に接する容器を用いない溶融冷却法により、ガラス形成能が低い組成や、溶融温度が高い組成においても、バルク状のガラスを得ることができる場合がある。我々は、これまでにガラスを得ることができなかった組成で、ガス浮遊炉を用いたバルク状のガラスの作製を報告し、その中に、可視域で透明で、屈折率が2を超えるようなガラスを見出してきた。また、このようなガラスの原子配列は、Zachariasenのガラス形成則を始めとする従来のガラスの構造の特徴から大きくはずれていることも見出してきた。本発表では、これまで報告してきたこれらのガラスの原子配列と物性を紹介する。さらに、融液状態の構造を解析するために、近年、ガス浮遊炉に組み込んだラマン散乱測定装置とその測定結果を紹介する。
