講演情報

[32-11]晶析剥離法によるリチウムイオン電池浸出液からのLiの回収プロセス

椋田 裕行1、安田 恵太1、村山 憲弘1、芝田 隼次1 (1. 関西大学)
司会:王 立邦(東京大学)
リチウムイオン電池の浸出液からのリチウムの回収方法には、炭酸塩沈殿法が用いられる。しかし、水に対する炭酸リチウムの溶解度は298Kにおいて1.28g/100gH2Oと大きく、沈殿法による回収率は高くない。本研究ではリチウムの回収方法に晶析剥離法を適用することを検討した。晶析剥離法とは、金属成分を有機相から水相中に剥離させると同時に、水相中で難溶性の金属塩を形成させる方法である。リチウムの回収プロセスに晶析剥離法を適用すると、剥離後の沈殿工程を省けるだけでなく、剥離後の有機相と水相を循環させることで、リチウムの総括回収率を向上させることができると考えられる。本研究では、抽出剤にDibenzoylmethane-TBP混合抽出剤を、剥離液に炭酸アンモニウムを用いてリチウムの晶析剥離を行った。リチウムの晶析におよぼす種々の条件について検討を行った。晶析剥離後の水相中に含まれるリチウムは、固液分離と炭酸塩の供給を行い、再び晶析剥離工程に供給することで回収することができた。抽出剤と水相を循環させてリチウムの総括回収率を向上できる可能性が見い出された。