講演情報
[C2-11]アルカリ金属との複合酸化物を経由するパラジウムの酸溶解プロセスの開発
○粕谷亮, 三木健, 森川久, 多井豊 (独立行政法人 産業技術総合研究所 中部センター)
司会:市野良一(名古屋大)
キーワード:
白金族金属、パラジウム、複合酸化物、Li2PdO2、塩酸、溶解特性
有毒な酸化剤を用いることなくPdを酸に溶解させるため、Pd含有複合酸化物を経由する新たなプロセスを検討した。Pd含有複合酸化物は、Pd黒とアルカリ金属塩の混合物を空気中で焼成することで合成した。Pd黒とLi2CO3を空気中、800℃で焼成することでPdがほぼ完全にLi2PdO2へと変化した。これに対して、Na2CO3とK2CO3を用いた場合は800℃焼成後にPdOが生成したものの、Pd含有複合酸化物は得られなかった。これらの結果から、Pd含有複合酸化物の合成において、検討した中ではLi2CO3が最も高い反応性を示すことがわかった。得られたLi2PdO2の溶解特性を調べるため、塩酸の濃度および溶解温度を変えて溶解試験を行った。その結果、Li2PdO2は常温の希塩酸に対してさえ、極めて容易に溶解できることがわかった。0.1 M塩酸を用いて80℃、5分の溶解処理を行ったところ、Li2PdO2のPd溶解率は99%以上に達した。これに対して、単純酸化物であるPdOはほとんど溶解しなかった。これらの結果から、複合酸化物を経由することでPdの塩酸に対する溶解特性を飛躍的に向上できたことがわかった。
<a href="http://confit-fs.atlas.jp/customer/mmij2014b/pdf/C2-11.pdf" target="_blank"></a>
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