講演情報

[2404]塩化鉄蒸気を用いた白金族金属の鉄合金化

谷ノ内勇樹, 岡部徹 (東京大学生産技術研究所)
司会: 夏井俊悟(北海道大学)

キーワード:

白金族金属、リサイクル、鉄合金、不均化反応、塩化鉄

白金をはじめとする白金族金属は、自動車の排ガス浄化触媒などに不可欠なレアメタルであり、資源の安定確保や地球環境の保全のため、リサイクル技術の高度化が重要な課題となっている。白金族金属は、化学的に安定であるとともに、多くの場合ppmオーダーの微量成分としてスクラップ中に含まれるため、現行のリサイクルプロセスでは分離回収に多くの困難がともなう。そこで本研究では、スクラップ中の白金族金属を磁力によって濃縮・分離した後に水溶液中へと迅速に溶解・抽出する新技術を開発するため、白金族金属の効率的な鉄合金化手法について検討を行った。具体的には、塩化鉄(FeClx, x = 2, 3)との反応に着目して熱力学的解析と基礎的な実験を行い、FeCl2蒸気の不均化反応が白金、パラジウム、ロジウムの鉄合金化に利用できることを確認した。適切な組成で鉄と合金化した白金族金属は、強磁性を示すため効率良く磁力選別が可能であり、また酸への溶解性も高いことが分かった。