講演情報

[3213]アンモニアアルカリ性1価銅水溶液を用いた銅電解精製における不動態化機構の検討

重田晃輝1,2, 大石哲雄1,松野泰也3 (1.国立研究開発法人産業技術総合研究所, 2.東京大学大学院,千葉大学大学院)
司会: 白山栄(東京大学)

キーワード:

銅、電解精製、不動態化、不純物濃度、低品位粗銅

銅鉱石の品位低下、二次資源の利用拡大に伴い、粗銅中の不純物含有量が増加傾向にある。不純物含有量の多い粗銅は電解精製中に不動態化しやすく、今後この傾向がより顕著になると既存の電解精製プロセスでは対応できなくなることが懸念される。そこで我々は低品位粗銅への対応や省電力化などが期待できる水溶液系としてアンモニアアルカリ性1価銅水溶液に着目し、これを用いた新たな電解精製プロセスについて検討を行っている。本発表ではこの水溶液系における不動態化機構の検討結果について述べる。まず、純銅をアノードに用いて電流密度250 mA/cm2で電解したところ、不動態化は確認されなかった。一方、メンブレンフィルターを疑似スライム層として表面に固定した純銅をアノードに用いて電流密度100 mA/cm2で電解したところ、20秒ほどで不動態化することが確認された。さらに、不動態化後に電流を遮断し、電極を30秒静置した後に同じ電流密度で電解したところ、再度アノード電流が確認された。これらのことから本水溶液系における不動態化機構、通常の硫酸系における不動態化機構と同様である可能性が示された。