講演情報
[PY-07]土壌微生物を用いたリン酸カルシウム化合物のpH調整
○戸井文子1, 高津桃子2, 中島一紀3, 川﨑了4 (1.北海道大学大学院工学院, 2.北海道大学大学院工学院, 3.北海道大学大学院工学研究院, 4.北海道大学大学院工学研究院)
キーワード:
地盤改良、バイオグラウト、リン酸カルシウム化合物、微生物、ウレアーゼ
筆者らは,リン酸カルシウム化合物(Calcium phosphate compound,以下CPC)を用いた新しいグラウト材料の開発を進めている。CPCは,pHが8~10付近で溶解度が最も小さくなる性質があるため,弱酸性のCPCグラウトを地盤に注入した後に微生物によるpH上昇反応を利用してCPC析出を誘導できれば好都合である。本報告では,ウレアーゼ活性を持つ土壌微生物の尿素分解反応を用いたCPCのpH上昇特性について述べる。CPCの調製には,Ca源に酢酸カルシウムを,P源にリン酸水素二カリウムを用いた。CaとPのモル比は1:2とし,両溶液の濃度比を0.05 M:0.1 Mから0.75 M:1.5 Mの間で変化させた。これに尿素0.5 Mと土壌微生物0.01 gまたは0.1 gを添加し,pHの経時変化を観察した。その結果,Ca:P=0.05 M:0.1 Mの場合に4日間でpHが6.92から9.40まで上昇した。また,土壌微生物は0.1 gの方がpHの上昇速度が大きくなった。以上より,ウレアーゼを持つ土壌微生物の尿素分解反応を利用したCPCのpH上昇が可能であるとの見通しが得られた。
