講演情報

[PY-21]水酸化アルミニウムへの表面錯体モデルおよびカオリナイトの沈殿生成速度式を組み込んだ化学平衡計算による酸性坑廃水処理の新規モデリング

八木澤真1, 加藤達也1, 松岡光昭2, 所千晴2, 榊原泰佑3, 林健太郎3 (1.早稲田大学大学院創造理工研究科, 2.早稲田大学理工学術院, 3.独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構)

キーワード:

酸性坑廃水、水酸化アルミニウム、カオリナイト、表面錯体モデル、沈殿生成速度

現在、国内には97か所の休廃止鉱山からの坑廃水が認められているが、将来に渡り処理が必要であると予測されているサイトも多く、処理にはさらなるコスト削減が求められ続けている。鉱山ごとの処理機構を詳細に理解し、水質変動にも対応し得る正確な定量モデルを構築することは有用なツールの1つである。

本研究では、従来の化学平衡計算に水酸化第二鉄への表面錯体モデルのみならず、新たに構築した水酸化アルミニウムへの表面錯体モデルを組み込み、実在の酸性坑廃水の中和処理特性を定量的に予測可能なモデルの構築を試みた。新規モデルは従来モデルに比べて実験結果の高い再現性が得られた。特に亜鉛の除去を定量的にモデル化するためには、水酸化アルミニウムへの表面錯体モデルの組み込みが必須であることが確認された。

さらに、全体の処理挙動に影響するケイ酸イオンの挙動を定量的に再現するため、ケイ酸イオンを主成分とする模擬廃水を用いたビーカー試験により速度定数を求め、カオリナイトの沈殿生成速度の1次反応速度式によりモデル化した。得られたモデルを上述の化学平衡計算に組み込むことにより、処理後のケイ酸イオン濃度についても高い再現性が得られた。