講演情報

[PY-56]亜鉛電解採取用高Ag含有Pb-Agアノードの硫酸浴中における基礎的なアノード特性

ホアン ティー スーン1, 柴山敦2, 川村茂1, 高崎康志2, 芳賀一寿1 (1.秋田大学大学院理工学研究科, 2.秋田大学大学院国際資源学研究科)

キーワード:

亜鉛電解採取、Pb-Ag合金アノード、α-PbO2、β-PbO2

亜鉛の湿式製錬法における電解採取工程では、一般的に不溶性の鉛合金アノードが用いられる。このアノードは酸素過電圧が大きいため電力原単位が高くなるという課題がある。

古くからPbアノードにAgを添加することでアノード表面の腐食や剥落の防止に効果があり、アノード電位の低下につながることが知られている。しかし、Ag含有率が約1 mass%前後の研究が多く、2 mass%以上Agを含有するアノードについての報告は少ない。そこで本研究では高Ag含有Pbアノードを用いて硫酸浴中で電解を行い、アノード電位の測定やアノード酸化物層のSEM観察を行い基本的なアノード特性を調査した。

その結果、Ag含有率が高くなるとアノード表面にβ-PbO2が形成され、アノード電位が低下することが確認された。しかし、Ag含有率が高くなりすぎるとアノード酸化物層に空隙が見られ、剥落が起こりやすく、耐久性の悪化につながった。本実験ではAg含有率が2 mass%程度のアノードを用いることによって電位が低下し、アノード表面に緻密な酸化物が形成されることが見出された。