講演情報

[1101-10-10]塩酸浴からの陰イオン交換樹脂への吸着塩化銅(II)錯体の決定

打越 雅仁1、篠田 弘造1 (1. 東北大学)
司会: 大上悟(九州大学)

キーワード:

陰イオン交換反応、塩酸浴、銅(II)クロロ錯体、X線吸収分光

高純度金属は金属の本来の性質を知る上で欠くことのできない重要な材料である。成功した高純度化技術の一つに塩酸浴を用いる陰イオン交換精製がある。しかしながら、実際の精製試験では、擬似溶液を用いた予備試験から予測される精製効率を達成できていない。そこで、精製の基礎反応である陰イオン交換反応の詳細を明らかにし、精製効率の改善を図る。陰イオン交換反応は、溶液相の錯陰イオンと樹脂相の対イオンが交換する反応であるが、その熱力学的考察は充分ではない。熱力学的考察のためには、樹脂に吸着している錯体を決定する必要がある。これまでに明らかにした溶液相におけるCu(II)クロロ錯体の分布から、吸着可能種はCuCl3とCuCl42−の2種類が存在することが分かっているが、どちらが優先的に吸着するかは不明である。そこで、樹脂に吸着したCu(II)クロロ錯体のX線吸収分光と、紫外・可視吸収分光とX線吸収分光の成分分析により決定したCu(II)クロロ錯体個別のスペクトルを比較し、樹脂に吸着するCu(II)クロロ錯体を決定した。