講演情報

[PY1-55]電析法によるインバー型Fe-Ni合金に関する研究

○柏 裕樹1,2、小林 繁夫1、福田 圭祐2、大上 悟2、中野 博昭2 (1. 九州産業大学、2. 九州大学)

キーワード:

Fe-Ni合金、インバー合金、低熱膨張、電析

代表的なFe-Ni 合金は,Ni 比で40〜50wt%のパーマロイや36wt%のインバー合金などがある。特にインバー合金は,室温付近の熱膨張係数がFe-Ni合金中で最も小さいため精密機器材料などに利用されている。電析法によるFe-Ni合金の作製には,基板の選定が必要不可欠なものの,溶解鋳造等と違い複雑な面や極小部位での形成が可能,膜形成速度が速く,低温作業のため消費エネルギーも低いといった大量生産に適した特徴を持っている。しかし,水溶液からのFe-Ni合金の電析は,卑なFeの優先電析が幅広い電解条件下で生じる変則型共析の挙動を示すため,一定の組成を持つ合金を安定して得ることが困難である。本研究では,硫酸浴,ワットベース浴を基本浴とし,浴中のFe,Niモル濃度比,電流密度,添加剤の影響について検討した。両浴ともに電析物中のFe,Niの含有率は電流密度に大きく依存し,浴中のNi2+モル濃度比70%においてインバー組成に近い合金が得られることがわかった。また,断面観察を行うと緻密な積層構造をしており,反射電子像においてコントラストの相違が明確に認められた。