講演情報

[PY1-59]溶融Au-Cu合金とFeOX-SiO2系スラグの平衡におけるスラグへの金および銅の溶解度

○角川 和也1、山口 勉功1、不破 章雄1 (1. 早稲田大学)

キーワード:

金、銅、スラグ、溶解度

銅製錬の熔錬プロセスにおける金のスラグロス低減を目的とした研究である。近年、貴金属類を多く含む電子基板や自動車触媒といった二次原料のリサイクル処理量が増加傾向にあり、それに伴い銅熔錬プロセスでの貴金属のスラグロスの増加が課題となっている。しかし、金などの貴金属のスラグへの溶解度のデータは少ないことが現状である。本研究では、FeOX-SiO2系スラグと金の平衡実験及びFeOX-SiO2系スラグとAu-Cu合金の平衡実験を行い、金と銅のスラグへの溶解度をそれぞれ測定し、金のスラグロスの原因を解明すると共に、スラグロス低減に向けた提案をすることが目的である。

FeOX-SiO2系スラグと金の平衡実験の結果から、炉内の酸素ポテンシャルが上昇することに伴い、金のスラグへの溶解度は大きくなることが分かった。また、金のスラグへの溶解度は実験条件(Po2=10^(-6))で、最大2.83 ppmでとても小さい。FeOX-SiO2系スラグとAu-Cu合金の平衡実験の結果から、銅のスラグへの溶解度が上昇に伴い、金のスラグへの溶解度が上がることが分かった。このことから、金はスラグ中の銅との親和性が高いことが考えられ、金のスラグロスを低減するためには、銅の溶解度が小さいスラグを利用することが重要である。