講演情報

[1410-24-04]層状複水酸化物/酸化グラフェン複合体の特性化と 79SeO42- および 90Sr2+の同時除去への応用

○可村 雄生太1、Paulmanickam Koilraj1、平島 剛1、笹木 圭子1 (1. 九州大学)
司会:飯塚 淳(東北大学)

キーワード:

層状複水酸化物、酸化グラフェン

原子力発電所事故により漏洩する汚染水には、性質の異なる多核種が混在している。とくに放射能が高い137Cs+, 90Sr2+のほかに、濃度は低いものの、地下水で動的に振る舞い、半減期が非常に長い陰イオン性核種は陽イオン性核種と同じ吸着剤では除去されない。当研究室では、チャバサイトを主体とした吸着処理システムに後続利用する、陰イオン性核種の除去を主眼とし、残留陽イオン性核種も同時除去できる環境材料の創製を目指している。本研究では、層状複水酸化物 (LDH)を主体とした酸化グラフェン (GO)との複合体を合成し、GOの複合割合に応じたSeO42-およびSr2+の吸着特性を調べた。LDHの陰イオン吸着サイトにGOのp結合、carboxyl基およびepoxy基が静電的に結合し複合化が起こる。GOの割合を5wt%から20wt%に上昇させたときSeO42-の吸着容量 (mmol/g-LDH)はほとんど変化しないにも関わらず、Sr2+の吸着容量 (mmol/g-GO)は減少した。さらに興味深いことに、複合体へのSr2+の吸着容量 (mmol/g-GO)は単体GOに対して数倍大きくなった。このことから元来積層構造を持つGOがLDHとの複合化の過程で剥離し、形成された複合体には単体よりも多くの陽イオン吸着サイトが提供されたためと考えられる。