講演情報

[1501-07-07]塩酸溶媒における塩化コバルト錯イオンの分布と構造解析

○打越 雅仁1、篠田 弘造1 (1. 東北大学)
司会:佐々木 秀顕(愛媛大学)

キーワード:

塩化コバルト(II)錯イオン、塩酸、紫外可視吸収スペクトル、X線吸収スペクトル、成分分析

高純度金属は金属の性質を知る上で欠くことのできない材料である。高純度化が成功した方法に塩酸浴における陰イオン交換精製があるが、用途によっては純度が未だ不足している。精製効率の向上を目指して陰イオン交換反応の素過程を明らかにする。解析には、溶液中の陰イオン交換可能イオン種の分布を知る必要がある。しかし、塩化コバルト錯体における塩素の配位数は定まっておらず、様々な値が報告されている。そこで、紫外可視吸収スペクトルとX線吸収スペクトルの成分分析により塩化コバルト錯体の塩酸溶媒における分布と構造を決定した。まず、紫外可視吸収スペクトルの解析から、塩素の配位数は0、1、4の組み合わせであることが分かった。塩化金属錯体は塩素の配位数が異なる複数のイオン種が同時に存在するのが常であり、その構造を実験的に決定することは困難であった。紫外可視吸収スペクトルの解析結果を用いた成分分析によりX線吸収スペクトルの分解に成功した。分解した個別のEXAFSスペクトルに対するFEFFによるフィッティングを行い、コバルト原子に対する酸素(水)及び塩素の配位数と最近接相関距離を初めて決定した。