講演情報

[2K0201-07-02]同位体比を用いた釧路コールマイン坑内の炭酸塩鉱物の生成環境に関する研究

○玉村 修司1、村上 拓馬1、松本 裕之2、内田 景己2、鈴木 良明2、五十嵐 敏文3、金子 勝比古1 (1. 幌延地圏環境研究所、2. 釧路コールマイン株式会社、3. 北海道大学)

キーワード:

炭酸塩鉱物、石炭、メタン、釧路コールマイン、カルサイト

北海道東部の太平洋側には,古第三紀浦幌層群に胚胎する炭層(釧路炭田)が広く分布し,釧路コールマイン(KCM: Kushiro Coal Mine)による亜瀝青炭の採炭が海面下で実施されている。ここでは,炭層の下位の白亜紀層(汐見塁層)から湧出するメタンが炭層メタンとともに採掘され,熱源などに活用されている。KCMの炭層や汐見塁層の亀裂は,しばしば炭酸塩鉱物で充填されている。坑道壁面に露出する砂岩脈も,しばしば炭酸塩鉱物を主成分として含む。炭酸塩鉱物の炭素・酸素同位体比やストロンチウム同位体比は,析出時の温度や流体の起源等に関する情報を持つ。本研究ではこれら同位体比分析を実施し,KCM坑内の炭酸塩鉱物の析出環境とメタン生成との関連性を考察した。石炭中のカルサイトの炭素同位体比は,メタン菌の活動の活発な環境下でカルサイトが析出したことを示唆した。これと調和的に,同カルサイトの酸素同位体比から推測される析出温度は一般的なメタン菌の生育可能な温度範囲(<80℃)に対応した。本発表では,その他の炭酸塩鉱物の同位体比分結果も総合して議論する。