講演情報

[3K0401-10-01]黄銅鉱の浸出反応機構の解明に向けた基礎研究: 鉱物表面における微視的現象

○谷ノ内 勇樹1 (1. 京都大学)
司会:神谷太郎(石油天然ガス・金属鉱物資源機構)

キーワード:

黄銅鉱、硫酸浸出、酸化溶解、合成鉱物、微細組織観察

Fe(SO4)1.5-H2SO4系水溶液による黄銅鉱の酸化浸出について、過去半世紀以上にわたり研究開発が行われてきた。しかしながら、その反応機構については未だ不明確な点が多い。既往研究の多くは、特定の銅精鉱の浸出挙動を評価・解析している。しかし、銅精鉱は、産地や前処理(粉砕・選鉱処理)によって不純物量や結晶性などの性状が異なるため、基本的な浸出特性についてすら過去の報告の間で不一致や矛盾が多く見られる。また、銅精鉱は微粉末であるため、浸出反応が進行する固液界面の詳細な観察も困難である。そこで発表者は、浸出現象の学術的理解の深化を目指して、合成黄銅鉱のバルク結晶体の作製と、それを利用した浸出反応機構の電気化学的・微視的解析に取り組んでいる。本講演では、浸出反応の進行による黄銅鉱の表面微細組織の変化について調査した結果を報告する。粗大な結晶粒からなる黄銅鉱の多結晶体を用いた実験によって、Fe(SO4)1.5-FeSO4-H2SO4水溶液による浸出反応には方位依存性があることが分かった。また、液中へ塩化物イオンや臭化物イオンを添加することにより、黄銅鉱の微視的な溶解挙動に変化が生ずることが示された。