講演情報
[3K0601-07-02]イオン結晶の安定性の差を利用した白金族金属の選択沈殿回収
○松本 和也1、畠 勇気1、片桐 洋史2、寺境 光俊1 (1. 秋田大学、2. 山形大学)
司会:佐々木 秀顕(愛媛大学)
キーワード:
白金族金属、イオン結晶、芳香族第一級ジアミン、選択沈殿
白金族金属は産業上重要な金属であり,自動車排ガス浄化触媒としてパラジウム,白金,ロジウムが用いられている。使用済み触媒等から金属をリサイクルする際には,特定の金属を選択的に分離回収することが求められるが,ロジウムは選択的な回収が極めて困難であり,白金はパラジウムやロジウムに優先して選択的に回収することが困難である。本研究では,芳香族第一級ジアミン化合物を沈殿剤として用い,金属含有塩酸溶液からのロジウムまたは白金の選択回収について検討を行った。パラジウム,白金,ロジウムを含む塩酸溶液にp-フェニレンジアミンを加えて振とうすることにより,ロジウムのみを沈殿として回収することに成功した。一方,m-フェニレンジアミンを添加して振とうした場合には,白金のみが選択的に沈殿回収された。ロジウムおよび白金含有沈殿物を詳細に分析したところ,どちらも金属塩化物錯イオンと芳香族第一級ジアミン化合物からなるイオン結晶であることが判明した。また,金属選択性の発現が形成されるイオン結晶の安定性の違いに起因していることが明らかとなった。
