講演情報

[3K0408-14-05]交流電界印加による植物の生長促進メカニズム解明のための比較トランスクリプトーム解析

○横溝 仁道1、菅原 一輝1、魏 書君2、簡 梅芳2、加藤 茂1、鈴木 誠一1 (1. 成蹊大学、2. 東北大学大学院)
司会:沖部奈緒子(九州大学)

キーワード:

生長促進、電界、トランスクリプトーム解析

植物へ電界を印加することで生長が促進、抑制される現象は様々な植物種で確認されてきたが、その生理的メカニズムは未解明である。本研究では水耕栽培条件下で50 Hz交流電界(250 V/m, 3h)を印加した2日齢のカイワレダイコン(Raphanus sativus)の根を用いてRNA-Seqによる発現変動解析を行うことで、メカニズム解明を試みた。RNA解析により163224遺伝子の発現データが取得され、電界を印加しなかったコントロールとの比較解析(log2FC>|1|, FDR<0.05)により、735個の遺伝子が電界印加によって発現変動したことが示された。さらに遺伝子オントロジー(GO)エンリッチメント解析(FDR<0.05)を行ったところ、発現亢進された遺伝子では配列特異的DNA結合、損傷への応答及びジャスモン酸に関する2つの機能が強調され、発現抑制された遺伝子では細胞壁生合成、細胞壁の高分子代謝活性など細胞壁に関する14の機能が強調されたことが示された。この結果から、電界印加により細胞壁の緩みや拡張に関する遺伝子が抑制されることで、根の伸長を促進している可能性が示唆された。