講演情報

[2K0607-17-08](学生発表:修士課程) 人工転炉スラグとの複合化による窒化炭素の光触媒活性の向上

○井上 拓海1、チャイチャム チティフォン1、笹木 圭子1 (1. 九州大学大学院)
司会:中島 一紀(北海道大学)

キーワード:

転炉スラグ、光触媒、可視光、グラファイト状窒化炭素

鉄鋼スラグは国内で年間4000万トン発生する製鉄の副生物であり、土木材料などとして統計上は完全再利用されているものの、高度利用は全く検討されていない。また鉄鋼業は、わが国最大のCO2排出業種でもあり、鉄鉱石のコークス還元による製鉄プロセスを根本的に見直す必要から、水素還元法を検討しているものの、見合う量の水素供給の目途が立たず、今後製鉄プロセスは、現状の高炉-転炉法を残しつつ、徐々にスクラップ鉄を原料とした電気炉法に移行していくものと予想される。電気炉スラグは転炉スラグと成分がよく似ており、筆者らは、転炉スラグを次世代鉄鋼スラグと見立てて、高度利用を模索している。人工転炉スラグを可視光応答型光触媒であるグラファイト質窒化炭素(g-C3N4)と複合化することにより、農薬であるイミダクロプリドの分解率を有意に向上することを認めた。この複合体の構造特性、光学特性、電気化学特性さらにラジカルマスキング試験等の結果を統合し、複合体の光触媒反応機構を考察した。今後は、カーボンニュートラルの鍵を握るリグニンの分解や糖の分解にも応用していく。