講演情報
[2K0401-14-11](学生発表:修士課程) 人工転炉スラグ複合化によるグラファイト状窒化炭素の光触媒活性の向上
○井上 拓海1、チャイチャム チティフォン1、笹木 圭子1 (1. 九州大学)
司会:松本和也(秋田大学)
キーワード:
鉄鋼スラグ、光触媒
全世界の鉄鋼スラグの年間発生推定量は約400メガトンであり、金属産業副生物として甚大な嵩を占めており、リサイクルや安定化について精力的に研究が進められている。ほとんどのリサイクルの戦略は大量利用が可能なローテクノロジーに相当する。一方、鉄鋼業は、高炉プロセスでコークス還元法を用いるため最大のCO2排出業種となっており、これを削減するために、製鉄プロセスの根本的な見直しを求められている。しかしながら、水素還元に完全に転換することは不可能であるとの精査結果が出されており、今後の製鉄プロセスは現在の高炉・転炉を維持しつつ、スクラップ鉄を原料とした電気炉法の利用も拡張していくと予想されている。本研究では電気炉スラグと組成がよく似た転炉スラグを人工的に合成し、これを付加価値の高い用途として、可視光応答型光触媒であるグラファイト状窒化炭素(g-C3N4)との複合体を合成した。人工転炉スラグを複合化することにより、g-C3N4は農薬イミダクロプリドの分解率を向上することがわかった。現在、この複合体に電子伝達物質を付与し、触媒活性を向上させ、カーボンニュートラルへの貢献をめざすべく、糖の分解反応にも応用している。
