講演情報

[2K0401-14-12](学生発表:修士課程) 新規抽出剤であるN-ラウロイルサルコシンによるイットリウム(III)とスカンジウム(III)の高選択的分離と抽出平衡

○松本 茉李南1、金丸 慎太郎1、馬場 由成1、菅本 和寛1 (1. 宮崎大学)
司会:松本和也(秋田大学)

キーワード:

N-ラウロイルサルコシン、スカンジウム、イットリウム、選択的抽出、抽出平衡

希土類元素であるスカンジウム(Sc)は、近年様々な産業分野で注目を集めそれらの応用に需要が高まっている。しかし、Sc鉱石は自然には存在しないため、生産量が需要を満たすことは困難であり、将来は電子廃棄物よりスカンジウムだけを選択的に分離・回収を行う必要がある。本研究では、スカンジウムの新規抽出剤として期待されるN-ラウロイルサルコシン(NLS)に着目し、1 Mの硝酸アンモニウム水溶液中に共存するイットリウム(Y)とスカンジウムの選択的分離を、NLSのトルエン溶液を使用した溶媒抽出により検討した。本研究では、酸性媒体中のNi(II)、Co(II)、およびMn(II)からのSc(III)およびY(III)の相互分離はNLSのみを使用して行った。実験ではスカンジウムおよびイットリウムの抽出平衡に及ぼすpHおよび抽出剤濃度依存性を検討した。それらの結果は、スロープ解析法を使用して定量的に分析した。その結果、それぞれの抽出平衡定数は、KSc = 2.05×10-5 [mol dm-3]およびKY = 4.38×10-9 [mol dm-3]となり、スカンジウムはイットリウムよりも選択的に抽出され、それらの金属イオンの分離係数は4.68×103と非常に高くなった。さらに、有機相に抽出されたSc(III)とY(III)のストリッピングは様々な酸および濃度を使用して達成された。