[1105-25-19](学生発表:修士課程)鉄鋼スラグをCa源に用いた異元素ドープハイドロキシアパタイトの合成および水素生成のための光触媒特性化
○野口 祐人1、笹木 圭子1、Chuaicham Chitiphon1(1. 九州大学)
司会:松岡光昭(関西大学)
キーワード:
光触媒、鉄鋼スラグ
ハイドロキシアパタイト(Ca5(PO4)3OH, HAp) は、それ自体絶縁体であり光触媒活性をもたないが、イオン交換能が高いため異元素をドープしやすく、これによりバンドギャップが縮まり、光触媒活性をもつようになる。本研究では、まず試薬CaOをCa源として不純物を含まないHApを水熱合成法で合成し、さらにFe3+をイオン交換することにより可視光応答型光触媒とし、触媒活性を最大化するFe3+のイオン交換量を求めた。つぎにCa源を人工高炉スラグおよび実高炉スラグに置き換え、最適量のFe3+をドープしたHAp複合体を合成した。これらの光触媒活性は、実高炉スラグ由来>人工高炉スラグ由来>CaO由来の順であり、スラグに含まれている非晶質成分や実スラグ中の微量成分も励起電子の移動にかかわっていることが示唆された。これより最大活性を示した実高炉スラグ由来のFeドープHAp複合体を水からの水素生成反応に応用した。鉄鋼スラグを用いた光触媒反応により水素生成を行うことによって、製鉄プロセスにおける現在の還元剤であるコークスに由来するCO₂排出削減に貢献することが期待される。
