講演情報
[2201-07-05]クロム(III)塩化物錯体の分布と構造と水和過程
○打越 雅仁1、秋山 大輔1、君島 堅一2、篠田 弘造1 (1. 東北大学、2. 高エネルギー加速器研究機構)
司会:安達謙(東北大学)
キーワード:
クロム塩化物錯体、紫外可視吸収分光、X線吸収分光、構造解析、水和
紫外可視吸収分光の熱力学モデルフィッティング解析により求めたクロム塩化物錯体分布を用いて、X線吸収分光を解析し、錯体構造を求めた。平衡状態において、クロム塩化物錯体は3種類または4種類存在する可能性があった。合理的な構造解析結果が得られたのは、4種類の場合であり、その結果、平面正方形である[Cr(H2O)4]3+、四面体である[CrCl(H2O)3]2+、三方両錐体である[CrCl3(H2O)2]0、正四面体である[CrCl4]−の存在を確認した。クロム塩化物錯体構造はこれまで考えられていた八面体構造と異なることが明らかになった。水和による紫外可視吸収分光の変化を測定し、熱力学モデルフィッティングから求めた各錯体のモル吸光係数を参考にして水和過程モデルを構築した。その結果、平衡状態では存在しない[CrCl2(H2O)x]+を経由して水和する可能性があることが分かった。
