講演情報

[3101-09-03]マンガン酸化菌を利用したパイロットスケールでの坑廃水処理

○宮田 直幸1、渡邊 美穂1、岡野 邦宏1、片山 泰樹2、松本 親樹2、保高 徹生2、佐藤 総一郎3 (1. 秋田県立大学、2. 産業技術総合研究所、3. 日本地下水開発株式会社)
司会:有馬孝彦(北海道大学)

キーワード:

坑廃水、パッシブトリートメント、マンガン酸化菌

Mn酸化菌はpH中性付近でMnを酸化して酸化物を析出させるため、薬剤使用量を大幅に削減した坑廃水処理の構築が期待される。これまで数リットル規模の接触酸化槽を用い、水理学的滞留時間(HRT)1日で20 mg/L以上の溶存Mnを除去できることを示してきた。この接触酸化処理の実用化を目指し、本研究では、Mn含有坑廃水を排出する坑道内に数百リットル規模の接触酸化槽を設置して、処理性能を評価することを目的とした。前段に有効容積270 Lの石灰石充填槽、後段に同容積550 Lの紐状ろ材充填槽を設置し、坑廃水(20 mg/L Mn、6 mg/L Zn含有)を通水した。その結果、両槽内でMn酸化反応が徐々に立ち上がり、約2カ月後にはHRT 1.5日にて、Mnでは>96%、Znでは>83%の除去率で推移するようになった。充填ろ材の表面に沈積したMn酸化物のX線結晶回折パターンはウッドルフ鉱様であり、ZnはMn酸化物の構造内に取り込まれて除去されたと推察された。また、Mn酸化物スラッジ1 mg当り106 CFUレベルの従属栄養細菌が含まれ、それらの内の0.3%~3%の範囲でMn酸化細菌が検出された。本研究ではさらに、Mn酸化細菌の分離・同定を進め、それらの接触酸化槽内での働きについても考察を加えた。