講演情報

[3K0108-10-01]菱刈鉱山における充填直下クラウンピラー採鉱技術の開発

○永江 純一1、武本 信也1、阿部 秀樹2、水野 学2、倉ケ﨑 正人2 (1. 住友金属鉱山株式会社、2. 日特建設株式会社)
司会:安達 毅(秋田大学)

キーワード:

採鉱技術開発、クラウンピラー、菱刈鉱山、充填、グラウト注入

菱刈鉱山は,鹿児島県伊佐市に位置する浅熱水性鉱脈型金銀鉱床の坑内掘り鉱山である。1985年の初出鉱以来操業を続け,2021年度の年間出鉱量は18万t,生産金量は6.0tと,現在も高品位の鉱山である。坑道探鉱および採鉱で鉱石を生産しており,採鉱法は,坑道間の鉱画を階段状に採掘するベンチストーピング法を採用している。採鉱後に生じる空洞は開発坑道掘進等によって発生するズリで充填される。
ベンチストーピング法を採用しているため,菱刈鉱山の採鉱は原則下部から上部の順番に実施していく。一方で,菱刈鉱山は鉱脈中に温泉水を伴うことから,開山当初より温泉水位以下に抜湯室を設け,温泉水位を低下させながら開発を進めてきた。その過程で,過去に採鉱・充填を開始したレベルより下部に,開発のポテンシャルがあることが明らかとなった。そのため一部の鉱脈では,充填ズリ直下に厚さ3~6mのクラウンピラー(鉱柱)を残し,坑道探鉱および採鉱を実施している。
本稿では,充填直下クラウンピラー中の鉱石全量回収を目的とした採鉱技術の開発について,菱刈鉱山で実施した現場試験の結果をもとに報告する。