講演情報
[3K0307-16-10]リチウムイオン電池の安全なリサイクルを目指した不活性雰囲気の石灰水中における破砕処理
○安田 幸司1、宇田 哲也1、岸本 章宏1 (1. 京都大学)
司会:林 直人(産総研)
キーワード:
リチウムイオン電池、リサイクル、石灰水、失活処理、湿式プロセス
使用済みリチウムイオン電池 (廃LIB) にはLiやNi、Co等の有価元素が多量に含まれ、リサイクルの重要性が高い。しかし、廃LIBの輸送では万が一の発火に備え、また、開封時の反応にも最大限の注意が必要である。このため現在は、密閉容器での輸送と高温焙焼処理が国内では主流となっている。これに対して、簡便な装置で行うことができる水中破砕がある。大規模な排ガス処理などが必要なく、また、常温プロセスであるため設備が小型で分散型処理を前提にした輸送前処理も想定できる。本研究では、この水中破砕について「安全性」の観点から行った実験を紹介する。本研究の実験においては、窒素雰囲気下に保持した約200Lの石灰水中で、車載用LIBのセルを満充電のまま水中破砕を実施した。結果、水中破砕にもかかわらず、水中から白煙が上がっているのが確認された。また、破砕装置上部の水素濃度は、N2流量15~20L/minの場合でも1~2%に達していた。このことから、水中破砕装置は大気中ではなく、爆発事故のリスクを低減するために不活性雰囲気中に設置する必要があると結論づけられる。
