講演情報

[3101-11-03](学生発表:修士課程)ニッケル酸化鉱廃鉱石を利用した低エネルギーミネラルカーボネーションプロセスの開発に向けた検討

○小手川 鑑1、髙谷 雄太郎1、所 千晴1、浅野 聡2、渡邉 寛人2、大塚 啓司2 (1. 東京大学、2. 住友金属鉱山株式会社)
司会者:大川 浩一(秋田大学)

キーワード:

ミネラルカーボネーション、廃鉱石、リザーダイト、カーボンニュートラル

鉱業におけるカーボンニュートラルの達成に資する手法の一つとしてミネラルカーボネーションが知られている.鉱山からの廃石や鉱滓などとCO2を化学的に反応させ炭酸塩として固定する手法のことである.本研究では,マグネシウムのケイ酸塩鉱物であるLizarditeを主要構成鉱物とするニッケル酸化鉱の廃鉱石を対象として,低エネルギー消費のミネラルカーボネーションプロセス構築に向けた実験的検討を実施した.密閉容器中で廃鉱石試料を含む水溶液に1-5気圧のCO2を加圧した炭酸化試験では,反応の進行に伴い試料表面に生成する炭酸塩や鉄の沈殿物などにより炭酸化反応が抑制された一方で,試料の細粒化により反応抑制までの期間が延長されることが確認された.また,反応後試料を乾燥させたのちメノウ乳鉢中で軽く撹拌する程度の刺激によって,反応が抑制された試料を再活性化しさらなるCO2の固定が実現された.乾燥によって反応試料表面の沈殿物が剥離されやすい状態になると考えられ,水溶液中での炭酸化反応と乾燥・表面剥離を交互に行うようなプロセスによって,高効率なCO2固定が期待される.その他,本研究ではCO2分圧や添加剤などに関する検討も実施している.